星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその五十三
「そうする」
「ではですね」
「日本は今一度じっくりと調べ」
「そうして手を打ちますか」
「あの国については」
「少なくとも伊東首相に隙はない」
アッチャラーンについてはもう彼女については手を打てないと判断していた、そうするにはあまりにも手強いからだ。
「逆にだ」
「油断をしますと」
「こちらが仕掛けられますね」
「そうなってしまいますね」
「そうだ、隙を探すどころかな」
策を仕掛けるそれをというのだ。
「むしろな」
「それよりもですね」
「それ以前にですね」
「こちらが隙を探られていて」
「何かあればですね」
「仕掛けられる」
伊東、彼女にというのだ。
「彼女はそうした人物だな」
「連合きっての策略家とも言われていますね」
「特に買収が得意です」
「これまでどれだけの人間を買収してきたか」
「情報提供者や工作員を造ってきたか」
周りの者達も話した。
「わかりません」
「そう思うと非常にです」
「あの御仁は厄介です」
「だからですね」
「我々としてはですね」
「気をつけることだ」
伊東に対してはというのだ。
「さもないとこちらがやられる」
「そしてそれは伊東首相だけではないですね」
「他の人達も同じですね」
「他国にも謀略かはいます」
「連合各国には」
「連合は人口が多い」
四兆もの人口が存在している国だ、そしてそのそれぞれがそれはという分野に挑みそのうえで活躍している世界である。
それでだ、アッチャラーンもこう言ったのだ。
「それだけにな」
「人材も多いですね」
「四兆の人口がいるだけね」
「それで、ですね」
「人材も多いですね」
「どの分野でも」
「教育も受けていて切磋琢磨もしている」
連合はというのだ。
「連合は競争社会でもあるからな」
「よくも悪くもそうです」
「それぞれの分野で人材が競い合っています」
「そして腕を磨いています」
「その為にですね」
「多くの人材がいて」
「政治の世界も然りですね」
「そうだ、だからこそ中央政府には人材がいるが」
つまり自分達だけでなくというのだ。
「我々だけでなくな」
「各国政府もですね」
「各国政府の地方政府もそうですが」
「各国政府も然りで」
「謀略家も揃っていますね」
「そうだ、だからだ」
そうした国故にというのだ、連合という国は。
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