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故郷は大空にあり

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ミッション4 守り人

 
前書き
「集合!今回のミッション内容を伝える!
我々は、敵の主要基地を発見した!海の近くにあり、敵の新型SAMを搭載している船も
発見された。そこで、佐世保基地のきゃつらが支援に来て貰えるということだ!戦艦の基地への砲撃、
その混乱の間に峡谷を進入し、敵基地を殲滅せよ!今回も補給ラインを引いている。必要になったら使ってくれ。
敵の大きな抵抗が恐らく予想されるが、君たちならやってくれると信じているぞ」 

 
「yak-131より管制塔へ、コールサインを教えてくれ」

「了解。yak-131、コールサインはミットン1だ。」

「ミットン1?」

「そうだ。」

「了解した。離陸許可を求む」

「オスカー小隊は全て上がっている。ランウェイオールクリア、離陸を許可する」

ミットン…かい
私のニックネーム?そうか「ミットン」
なんだか恥ずかしいようで、嬉しいような…

____________________________________________

「峡谷に接近中!高度を制限し500m以下で飛行せよ。また、基地に着くまでは火器の使用も禁止する」

「F/A18…何かおかしいぞ。」

「へ?何かおかしいところなんて」

「機体だ…調子が悪いんじゃないか?」

「SU30、そんな冗談はやめてよ。機体チェックを行っても異常はないよ?」

「そうか?それならいいのだが…調子が悪いように見えるぞ。用心してくれ。」

「わかりました。」

「峡谷に侵入する!速度や飛び出した岩などに気を付けろ。」

「「「了解!」」」

轟音を立てながら峡谷を通過していく。
こんな音を立てて、敵にバレないか、そう内心では思っている。

「ウェイポイント1を通過!」

「深海棲艦の居場所はいつわかるんだろうか…」

「EF-2A、心配しすぎるのも良くない。」

「でもSU30、言っていることは間違ってない…1次深海棲艦との戦争は、かつての英雄達により、
水中拡大型爆弾という悪魔の兵器により住処ごと破壊され、暫くは残党は出てこなかった。」

「じゃあなんで…」

「推測だけど…私が考えたことがあるのは、深海棲艦は地球の「免疫」何じゃないかって。」

「どういうことだ?」

「だって…口で説明するのは難しいですね…資料をSU30に送り込みます。それを見て…ください」

「…これか…?なんだ…これは…」

沈黙が流れる。
峡谷の景色が流れていくだけで、みんなが黙る。
というか、感覚で峡谷を飛行しながら資料を今私は送っていたのか?
常人じゃない…まあそうか。

「……そうか」

「残念ながら…そうなんだ…現実は厳しい…」

「今を生きることしか出来ない…そしてこれは…そうだな」

「うん…」



「ウェイポイント3を通過!無線を封鎖する!基地まであと少しだ!」

無線が封鎖され、ただただ環境音が聞こえるだけになった。
壮大なエンジン音が峡谷に響き渡る。
反響し、耳に響く。

しばらくが経った頃



「ウェイポイント4を通過!無線封鎖解除!基地まで後少し!それから、佐世保艦隊の支援砲撃が行われる。続報が来るまでゆっくり進んでくれ!」

「了解した。」

「続報が来た。既に基地に向けて艦砲射撃実施中とのこと、第一波弾着まで、10.9.8.7.6.5.4.3.2.だんちゃーく…今!」

夜の基地が、まるで昼のように光った。そのすぐあと、機体を揺らすような衝撃波と、爆音が機体に届く。
眩しい程に。

「うわぁ…すっごい」

「オスカー・ミットン小隊!敵が混乱している間に行くぞ!更地をさらに凹ませてやれ!」

「GO!GO!GO!」

「ん?敵艦艇が離脱していきますよ!大丈夫なんですか?」

「あの艦艇は友軍艦隊がやってくれるはずだ。基地を撲滅しよう。」

「了解。」

「電子支援開始!目視爆撃は厳しいでしょ?☆マーキング☆」

「FOO!助かるよ!」

「見てよ…火の柱が立って、楽しいね!」

「なぁ、F/A18…オスカー3.4.5って、夜戦になったらおかしくなるのか?」

「いや…わかんないけど…ストレス発散できて楽しいんじゃない?」

「うーん…そういや…yak-131?」

「私ですか?いまはyak-133LBですよ?」

「え?yak-131じゃないの?」

「私、汎用型なので…色々な形式に切り替えられるんですよ。」

「凄いですね!」

「にしても…火柱がそこらじゅうから上がって…もう基地は十分じゃないじゃないですか?」

「それもそうだね…F15S、F15C、EA-2Aが十分にやってくれたよ。」

「あう…私の出番はないですかね?」

「いや…残存艦艇の撃滅に向かわないと。」

「そうですね…」

「こちらオスカー1.2それからミットン1、残存艦艇の撃滅に向かう。」

「オスカー3.4.5了解した」

________________________________

「この花火の中に突っ込むんですか!?」

「ああ!」

「大丈夫。いこう!」

「狂ってるよこんなの!」

「yak-133LB、恐れなしでは戦争は出来ないんだ!」

「わーあってる!けど…」

「仕方ないのさ!運命!」

「散開して撃破せよ!」

「りょ、「了解」了解!」

「戦艦の横っ腹に爆弾突っ込んでやるよ!」

☆◇☆◇☆◇(視点移動)

もうなんだか…わかんないよ!
でも、やるしかないの…?
ここで決めないと…先輩たちはこの間にもやってる…

「……っ!」

アフターバーナーを点火して、高度を急に上げていく。
私はやるって決めたんだ!先輩のようについて行く!
高度を急に上げて、エンジンを止め、エアブレーキを展開する。

「あと少し…もうちょっと…もうちょっと…今!」

ダァン!

「火の玉でも食らって…!」

ドゴォン!
メキメキ…ダァン!

金属がうねりを上げ、大爆発する。
言葉にもできないような音だ。
それに敵艦は反応し、こちらの方を向いてくる。

「なんだ…?」

その敵艦は航空機を飛ばし、こっちに向かってくる。
丸っこく、白い、戦闘機?だ。

「振り切れない…!?」

今までの人生で、これまで亜音速しか出せないことを恨んだことは無い。
無理か…フレアは…意味ないだろうな。チャフも同じように。
どんどん近ずいてくる。相手の機銃の範囲が分からない…知らない間に射程に入ってるかも…

「yak-133LB!」

「!?」

ダダダダダダ!!
後ろにつかれていた戦闘機が次々と撃墜され、
爆発していく。

「助かった…хорошо」

「大丈夫…あの…не благодари меня…?」

F/A18先輩はおぼつかないロシア語で精一杯に話してくれた。
うれしい。

「ふふっ…очень нравится!」

「ごめんなさい…я правда не понимаю」

「ん、хотя это нормально」

「じゃあ、敵艦を壊してくるから。」

「了解。я был спасен」

F/A18先輩が離れていった。
おぼつかないロシア語だったけど、とても会話が楽しいように思えた瞬間だった。

____________________________________________________________


「全小隊、集結し基地へ帰投せよ。RTB。」

「了解。」

「!?」

「yak-133LB!ミサイル!ミサイル!」

「チャフ・フレア放出!」

「yak-133LB!Я защищу его!」

「Я не могу принести тебя в жертву!」

「私もその気持ちだ…もう時間が無い!済まない!yak-133LB」

「っく…」

ダァン!バキバキ…

「F/A18!緊急脱出しろ!緊急脱出!」

「SU30、電気系統がイかれてるんだ…艤装を外せない」

「諦めるな!何かしらあるはずだ!」

「いや…もう…時間がない…SU30…指揮を引き継ぐんだ」

「クソ!」

「き…っと…帰っ…てくる…」

「F/A18!F/A18!」

「基地へ戻れ!」

「まだF/A18の仇を取ってない!」

「F/A18が守ってくれたんだぞ!これ以上の犠牲を出すというのか!」

「クソ!何も出来ねぇのか!」

「申し訳ない…」 
 

 
後書き
「重たい…空気だな。」

「私のせいです…」

「いや…君のせいでは無い…敵のせいだ…ゆっくり休んでくれ。
作戦は成功した。お疲れ様だった…F/A18のことはあまり考えないでくれ…」 
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