星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその四十
「それが重要なので」
「内相は日本に対しては」
「中央政府内相です、私は」
これが金の小柳の今の問いに対する返答だった。
「ですから」
「連合全体の内政ですね」
「それが見るべきものであり」
「日本については」
「日本は連合の中の一国です」
このことは確かな声で述べた。
「ですから」
「その中の一国として」
「連合の中にある」
「そこからお考えですね」
「そうです、強くこだわることはです」
連合中央政府内務大臣としてはというのだ。
「ありません」
「あくまで連合全体ですね」
「その中でのことで」
それでというのだ。
「そこから外れることはです」
「ありませんね」
「決して」
「それは中央政府内相として正しいですが」
「ですが韓国にとってはです」
「そのことが望ましくなく」
「私は不評なのです」
連合全体では辣腕家の女性政治家として評判でもというのだ。
「どうしても」
「複雑なことですね」
「だから韓国出身の中央政府大統領もです」
「これまで出ていませんね」
「何人か出馬した人はいますが」
連合の千年の歴史でだ、尚各国の国家元首や現職の政治家は立候補出来ないことが法律で定められている。ただし皇室や王室の人も立候補出来る。
「しかしです」
「これまで、ですね」
「一人も当選していないのは」
「それはですね」
「やはり立候補して政策を主張しても」
それでもというのだ。
「日本に対するものがあれば」
「連合内の特定の国を標的にする政策は」
「支持を得られません」
「どうしてもですね」
「ですから」
それでというのだ。
「これまでのところです」
「韓国出身の中央政府大統領はいませんね」
「連合の前身の国際連合ではいました」
「国連事務総長がですね」
「そうでしたが」
それでもというのだ。
「しかしです」
「中央政府大統領には」
「なっていません、中央政府の国家元首であるのに」
即ち連合全体の国益を考えそれをもたらすべき立場であるがというのだ。
「その様にです」
「日本のことばかり言う様では」
「支持を得られません」
「そうなりますね」
「韓国にばかりいるとわかりません」
このことがというのだ、金は話した。
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