新オズのかかし
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第九幕その五
「しかも皆さんと」
「その二つのことが嬉しいのね」
「はい」
まさにというのです。
「本当に」
「そうなのね」
「ティータイム自体も嬉しくて」
「お茶にお菓子が楽しめて」
「しかも皆さんとですから」
「スクルージは今ではこうなんです」
それでと言うマーレイでした。
「誰かと一緒にお話をしたりティータイムを過ごしたり」
「そうしたことがなのね」
「大好きなのです」
「そうなったのね」
「かつては本当に仕事ばかりで」
そうであってというのだ。
「只紅茶を飲んで机に向かっている」
「それだけだったのね」
「そうでした」
まさにというのです。
「かつては」
「不愛想に」
スクルージ自身も言います。
「ただ机に座って」
「紅茶を飲みつつペンを動かしていたのね」
「そうでした」
「それだけで」
「本当に味気なかったです」
かつてのスクルージの生活はというのです。
「そうしたものでした」
「それが変わって」
「そうです」
まさにというのです。
「マーレイ達のお陰で」
「そうなったのね」
「そうです、では今から用意をします」
「お手伝いをするわ」
「そうしてくれますか」
「駄目かしら」
「ご好意だけ受け取らせてもらいます」
これがスクルージの返事でした。
「今は」
「そうなの」
「お客様なので」
だからだというのです。
「おもてなしさせて下さい」
「そうしていいのね」
「宜しいでしょうか」
「そう言ってくれるなら」
スクルージの心を汲んで、でした。
皆はスクルージがティータイムを用意してくれるのを待ちました、すると若いスクルージ達と同じ様な服を着た茶色の髪の毛と目の青年とです。
フェアリーとお髭の男性、お顔にヴェールを被ったフードの男性が来ました、その彼等こそがなのでした。
「過去の精霊よ」
「現在の精霊だぜ」
「未来の精霊だ」
「私達に名乗ってくれたのね」
ナターシャはこのことをすぐに察しました。
「そうなのね」
「そうだね」
「多分ドロシーさん達はこの人達ともう顔見知りだし」
「それじゃあね」
「僕達に名乗ってくれたね」
「そうよね」
「そうだよ」
青年の人も言ってきました。
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