星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその二十八
「二十一世紀を一としたら」
「今は百はありますね」
「そこまで進歩していてね」
そうしてというのだ。
「子供もね」
「産まれやすくなっていますね」
「そうなっているわ、だから彼にもね」
「結婚してもらって」
「子供も多くね」
それこそというのだ。
「もうけてもらいたいわ」
「それが八条家の為であり」
「連合の為でもあるわ」
そうなるというのだ。
「勿論日本の為でもあるわ」
「それ故に」
「私も私人として」
総理でなくというのだ、日本の内閣総理大臣は公人であるが仕事でないのなら私人となるということだ。
「動こうとね」
「考えておられますか」
「今はね」
そうだというのだ。
「そしてね」
「結婚してもらいますか」
「いい人とね」
「長官は極めて魅力的な方です」
小柳は八条について率直に述べた。
「容姿端麗、眉目秀麗であられ」
「頭脳明晰で教養豊かでね」
「そして公平で温厚な紳士です」
「礼儀正しいね」
「しかも世界屈指の企業グループの後継者で」
「政治家としても辣腕を振るっているわ」
中央政府の国防長官としてだ。
「もうそれでね」
「人気が出ない筈がありません」
「同性からもで」
「異性からもです」
まさにというのだ。
「非常にです」
「人気の出る人ね」
「はい」
まさにというのだ。
「あの方は」
「そうね、けれどね」
「ご自身ではですね」
「自分が魅力があるとは思わないわ」
一切というのだ。
「だからね」
「告白もですね」
「生きていてされたことはないというけれど」
「その実がですね」
「違うわ」
「非常に人気のある方ですね」
「そうよ」
伊東は言い切った。
「だからきっとね」
「良縁がありますね」
「間違いなくね、だからね」
小柳に対してさらに話した。
「私もね」
「私人として」
「動いてね」
そしてというのだ。
「彼にね」
「生涯の伴侶となる方をですね」
「見付けたいわ」
「では八条家ともですか」
「連絡を取って」
八条の実家と、というのだ。
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