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新オズのかかし

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第八幕その三

「だからね」
「それで、ですね」
「貴方達もね」
「そうして来て」
「それがね」
 オズの国ではというのです。
「普通よ」
「そうですね」
「それでオズの国に来てどうかしら」
「悪いことは何もありません」
 ジムはドロシーに笑顔で答えました。
「本当に」
「そうなのね」
「何一つとして」
「快適ね」
「とても」
 はっきりと言い切った言葉でした。
「本当に」
「それは何よりよ」
「いい国ですね」
「そうよね、そしてこの国もね」
「いい国ですか」
「何度かお邪魔してるけれど」
 それでもというのです。
「来る度に思うわ」
「いい国とですか」
「とてもね」
「それは何よりです、僕達もいい国にしようと思って」
 そうしてとです、ジムはドロシーにお話しました。
「お父さんお母さんがやっている宿屋、居酒屋でもあるそちらで暮らしながら」
「大統領のお仕事をしているわね」
「そうしています」
「ちなみに僕が主席補佐官で」
「吾輩が国務長官である」
 ベンとフリントも言いました。
「そしてである」
「彼がだよね」
「そうである、副大統領である」 
 かかしに答えました。
「この国の」
「この国はアメリカ風だね」
「国家制度はそうである」
「そこがちょっとロビンソンさんのところとは違うんだよね」
「あちらはフライデーさんが首相であるからな」
「親戚やご家族が議員さんでね」
「吾輩達も議会はあるであるが」 
 この国にもというのです。
「またである」
「違うね」
「同じ大統領制の国家でもである」
「そうだね」
「面白いことである」
 こう言うのでした。
「実に」
「あの、それでなんですが」 
 こでナターシャが尋ねました。
「副大統領の人は」
「まさかと思いますけれど」
 恵梨香も尋ねます。
「あの人ですか」
「あの人以外考えられないですが」 
 神宝も言います。
「宝島ですと」
「やっぱりあの人ですよね」
 ジョージはまさかと思いつつも言いました。
「他に思い当たらないですが」
「あの人なら」
 それならと言うカルロスでした。 
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