| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

彼は いつから私の彼氏?

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

息子 達樹との会話

 私は、このままじゃぁ 水澄と翔琉君との間を抑えきれないと思って 達樹にだけ告白することにした。それに、今回の旅行のこともあるのだし、智子ちゃんだけでなく、身近な所でもガードする必要もあると思っていたのだ。丁度、水澄がお風呂に行っている間に

「達樹 話があるの あのね 今から話すことは お父さんにも水澄にも 内緒ね あなたを一人前の人間だと思うから・・・話すんだけど・・・秘密は絶対に守ってね」

「へっ 何の話・・・わかった! お母さん 深刻なんだ」

「そう 絶対 秘密の話 達樹がやっと1歳になった頃ね お父さんにあなたの子守をお願いしてたものだから お母さんはパートの帰りが遅くなってしまって 急いでいて近道の薄暗い公園を通ってしまったの その時、暗がりから出てきた男に・・・襲われたの・・・そう 女としてね でもね それは一時のことだと思って、忘れるようにした。お父さんを愛していたから・・・つぎの年になって、水澄が生まれた。お母さんはお父さんとの間の子だと信じるようにして・・・水澄は良い子に育ってくれたわー それから、女の子だったこともあるけど・・・水澄が可愛くって あの子の言うことは出来るだけ叶えてきたつもり あの子も期待に応えてくれたわー 幸せだったの だけど、お正月に欅原さんとこに行って・・・あの家のお父さんと手が触れたのよねー その時に・・・蘇ってきたのよ・・・あの時の男って・・・水澄はあの時の子かもって・・・」

「ウッ うー それ確かかよー 顔 知ってるの?」

「いいえー あの時の男は 覆面していたしー でも、あの手の感触 忘れないわー それに・・・水澄と翔琉君 顔が似ているって言われてたでしょぅ?」

「だけどー そんなのってよー 水澄は・・・」

「そうよ 翔琉君とは 母親は違うけど 兄妹かもね だから、男と女になっちゃー駄目なのよ わかるでしょ 達樹 だから・・・お母さんが・・・」

「・・・ あんまりだよー 水澄は翔琉のことが好きになってるんだよー そんなのってー もっと 確かめようがあるじゃん DNAとかー」

「確かめてどうするの? 父親がお父さんと違ったらー 水澄は すごく、ショック受けるわー お母さんとお父さんの間の子だとしても、私はあの男の息子なんだと思うと、水澄が翔琉君とお付き合いしていくのは絶対に嫌なのー でも 確かに達樹と水澄はお母さんの子供達なの 達樹 ふしだらなお母さんでごめんなさいね」

「そんなー お母さんは 何にも 悪くないよー ちゃんと俺達を育ててくれた」

「ありがとう 達樹 だからね お願いしたいのは 水澄と翔琉君を近づけたくないの あの子には何にも知らないまま 他の子を好きになって、結婚して、幸せになってほしいのよー わかってぇー」

「・・・わかった でも そんなことってあるのかよー 今の水澄には すごく 酷なことだろう? 訳もわからないまま・・・翔琉と別れろってかー」

「あの子は まだ幼いのよ これから、色んな男の人に出会って 変わっていくわよー」

「そーかなー 俺は あいつはそんな女じゃぁーないと思うけどなー」

 福井からの旅行から帰ってきた時も

「なんとか 翔琉と触れ合うのは避けるようにしてきたけどさー さっきも 駅であいつ等と別れる時にな 水澄は翔琉を前に涙目なんだぜー 又、しばらく逢えないからってー そんなの 兄貴として何にもしてやれないのは 辛くってなぁー」

「ごめんなさいね こんなお母さんだから 達樹にもそんな思いさせてしまってー」

「そんなー なんも お母さんを責めてるんじゃぁないよー なぁ その男って 本当に硝磨のお父さんだったのかなー」

「そうよ きっと だって お正月の時も 言っていたじゃぁない ふらふらと夜に出て行ってお酒飲んで・・・楽しいこともあったってー 気晴らしだったのよー あんなことってー それに、あの手の感触 忘れてないわー」

「だってよー それって 状況証拠に近いんじゃー 俺には、あのおじさんがそんな人って思えないんだけどー」

「それは・・・昔の話だから 変わったのよー 確かめるんだったら 12年前の5月15日の夜 あなたは何をしていましたかって 覚えている訳ないでしょ! あの男にとってはただのストレス発散だったのよ! 許せないわ」    
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧