星河の覇皇
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十七部第三章 港の整備その七十五
「それでもだ」
「左様ですね」
「例え爵位を求めずとも」
「それでもですね」
「総統になる」
「そうしてエウロパに貢献してもらいますね」
「政治家ならそうだ、官僚や軍人でもだ」
そうした職業の者達でもというのだ。
「やはりな」
「功績を挙げてですね」
「それぞれの分野で活躍すれば」
「そして他の職業もですね」
「学者でも経営者でも」
「あらゆる職業でだ」
まさにというのだ。
「功績があればだ」
「貴族に列せられる」
「今以上にそうであるべきですか」
「これからのエウロパは」
「そうお考えで」
「平民のままでもな」
それでもとだ、カミュはまたこのことを話した。
「いいな、それではだ」
「はい、それでは」
「そのことをですね」
「これよりですね」
「政治の場で言われますね」
「そして貴族も増やすべきだ、これからエウロパは人口が増加する」
政策の転換によりそうなるというのだ。
「それならな」
「平民階級が増える」
「それならですね」
「貴族も増えるべきですね」
「エウロパを治めるべき方々も」
「そうなるからだ」
それが必然だからだというのだ。
「貴族もな」
「増えるべきであり」
「それは家もである」
「左様ですね」
「これからは」
「そうだ、そしてある家はな」
今あるそれ等はというと。
「続いてもらう」
「絶えられることもですね」
「それもよくないですね」
「エウロパにとって」
「そうだ、だからな」
カミュはさらに話した。
「そのことも言っておく」
「左様ですか」
「それではそのことも政治に挙げられ」
「実現されますか」
「そうしていく」
まさにというのだ。
「これからな」
「ではお励み下さい」
「お家のことはお任せ下さい」
「そうされて下さい」
「宜しく頼む。皆がいてくれるからだ」
それでとだ、カミュは家の者達に応えた。
「ではな」
「はい、それでは」
「こちらはお任せ下さい」
「家のことは」
「その様にな、では酒を出してくれ」
それもというのだ。
「ワインは、今日は何がある」
「シャンパンの上等のものが」
「それがありますが」
「ではそれを貰おう」
こう言ってだった、カミュはワインを楽しんだ。そうしてそのうえで首相官邸で堅苦しさを感じながらもくつろいだのだった。
ページ上へ戻る