彼は いつから私の彼氏?
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5-7
7月になって、私は期末考査は終えていて、夜になって 智子が訪ねてきた。お母さんが出たのだけど
「あらっ 智子ちやん 珍しいー どうしたの? 水澄ぃー 智子ちゃんよー」と、まだ、洗い物をしていた私に声を掛けてきているのがわかった。
「あのー おばさんにお願いがあって来ました! 水澄はいつも頑張るから ウチはいつも元気をもらっていたんです」
「あっ そうなの? でも この子もいつも智子ちゃんから勇気をもらってたみたいよ お互い 良いお友達よねー」
「ウチ等 中学は別々になってしまって、あんまり会えないけど、ウチは今でも 水澄が頑張っているから、すごいなぁーって思っています。だから、夏の旅行 久々にはしゃげると思って、楽しみにしてたんです。ウチだけじゃぁ無くて、男の子ふたりも・・・。だから、お願いします。水澄をウチ等と一緒に・・・行かせて下さい」と、智子ちゃんは頭を下げていた。
「でも 水澄はねー・・・予定が・・・」
「お願いします もしかして 翔琉と水澄の間のことが・・・でも、ウチが責任持ってウチ等仲間4人で行動するようにします」
「お母さん お願い 私も 智子等と一緒に行きたい! だって 智子は私の親友よ!」
「わかりました 智子ちゃん 水澄のこと あなたを信じて預けます 素敵な想い出 作ってあげてね 良いお友達の仲間として よろしくね」
「やったー」と、私は智子に抱き着いていた。智子ちゃんが帰った後、お母さんが
「水澄 智子ちゃんに頼んだの?」
「うぅん 知らなかった」
「そう 良いお友達ね 水澄の入学試験の時も そうだったわね あの子に頭下げられたら 断れないじゃぁーない」
「うん 一番の親友だものー」
ダイニングで聞いていたお兄ちゃんも
「水澄 良かったなぁー」
「うん やっぱり お母さんは、最後は私のこと 聞いてくれるんだぁー 大好きなんだよー」と、私はお風呂に行こうとしていたのだけど、お兄ちゃんとお母さんは、まだ、何かを話し込んでいたみたいだった。
お風呂から出て、お兄ちゃんの部屋に行った時、
「水澄 良かったな 皆と一緒に 三国に行けるようになって」
「うん 楽しみだなぁー 又 あの美味しいもの食べれる」
「あのさー 水澄の初キッスの場所 だろーぅ?」
「なによー 恥ずかしい! そんなこと・・・」
「そのー 本当に翔琉とは してないのか?」
「うっ してるってぇー? セックスかぁ? してへんってゆうたやんかー 抱き合っただけやー なんやの お兄ちゃん 根に持ってるんか? 翔琉に・・・」
「いや そーやったら ええんやー・・・」と、何かを考えている様子だった。
「お兄ちゃん 私の裸 ほんまは 見たいんちゃう? 今 脱ごかー?」
「あほっ そんなん ちゃうわー」
お兄ちゃんは何か言いたげだったのだけど、お風呂に向かっていた。私は、その時、お兄ちゃんも、私と翔琉とのことにこだわり始めていると、直感で感じ始めていたのだ。
私は、夏休みを迎えて直ぐに、4泊5日の夏合宿で、琵琶湖のほとりにある旅館に来ていた。そこは、卓球台を何台も備えていて、私達は6台を使って、それぞれに分散して練習した。だけど、琵琶湖の砂浜が眼の前で、朝な夕なに走らされていた。
そして、合宿の最終日。大会の代表選考の試合が行われて、私は初戦 六角先輩とあたって、途中リードしたのだが、最後はバックサイドを攻められて負けてしまっていた。その後も、同学年の岩場花梨ちゃんにも負けてしまって、いいところを見せられなかったのだ。結果、六角先輩と他に3年生が1人、2年生が3人、そして、1年生で岩場花梨ちゃんが代表に選ばれていた。だけど、石切コーチが私に
「水澄はバックサイドが弱いの自分でもわかっているでしょ 結局 そこを攻め込まれて負けてしまうんだからー もっと 考えないさい! でないと ず~っと上には上がれないわよ! 水澄はリザーブにするからそのつもりでね 監督もあの子はきっと伸びるから、育てて行こうって言ってたのよ」と、言ってきた。若葉ちゃんも個人戦では上のほうに喰い込んでいたので、次は若葉ちゃんだと思っていたのに・・・。
リザーブって何? つもりって どうすればいいの? でも 私の頭の中は三国の海に行くことに跳んでいたのだ。また ふたりで夜の海を見れるのかなー 見つめ合ったりしてぇー・・・それで うふっ
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