彼は いつから私の彼氏?
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4-10
その夜 お母さんから「どうだったの?」と、聞かれて
「面白かったよ! ねぇ お母さん この辺りにもナウマンゾウが居たかも知れないって知ってた? 人間がね 捕らえて食料にしてたんだって お肉はきっと 固いんだろうなぁー ナウマンゾウってねアジアに居る象の祖先でね、だからアジアにしかいなかったみたい。でも、マンモスはね 正確には象の祖先じゃぁ無くてねシベリアとか北アメリカにしか居なかったみたいよ それにね ゴキブリって大昔から人間と戦ってきたんだってー」
「あのねー 水澄ちゃん 面白かったのはいいけどね お母さんが聞きたいのは 一真さんと どうだったのってこと」
「一真さんのことかぁー 良い人よ 最初の印象と違ってね でも 年が離れているせいか 一歩下がってしまってー 隙間があるのよー なんか 違和感あるかもー」
「水澄 お母さんだってね お父さんとは8つ離れているわー でも、一緒になると そんなの関係ないわ むしろ それっ位のほうが良いのよ」
「お母さん 結婚する訳じゃぁー そんなのーぉ」
「何言ってんの 水澄は もう 将来のお相手を意識する歳なのよー 年齢を重ねるって 直ぐよ」
「だって 私まだ 中学・・・」
「そう もう中学生 そして、高校、大学とあっという間よ それから結婚相手を探してー だから、そのことを頭に置いておかなきゃーなんないの! 今まではいいわよー 遊び相手だからー だけど、もう同い年の子なんて相手しちゃーダメよ あなたは 太子女学園の生徒なのよ! 品格が違うわ この辺の子と違うの! 自覚しなさいね!」
「・・・自覚・・・」
私は、お風呂から出て、いつものようにお兄ちゃんに
「お風呂出たよー」
「おっ 水澄 さっきお母さんと話込んでいたみたいだけど・・・おっ お前 又 風呂で泣いていたのか 眼が赤い」
「ちゃうよー シャワーが・・・あのね お兄ちゃん お母さんがね (もう同い年の子なんて相手しちゃーダメよ あなたは 太子女学園の生徒なのよ! 品格が違うわ この辺の子と違うの! 自覚しなさいね!) って それって 翔琉と逢っちゃー駄目ってことだよねー?」
「ふ~ン そう言われたのかーぁ 今日のデートはどうだったんだ?」
「良い人よ 私のこと大切にしてくれる だけど 親近感というか なんか 違うの 翔琉とは それに、あの人 塾に行くからしばらく会えないんだってー」
「なるほどなー」
「お母さん 変ったよねー 前は そんなこと言わなかった 翔琉のことも・・・」
「まぁ でも、そー言われたんなら 今は、そーするしかないんじゃあないか あの人なりの訳とか良い分があるんだろうから 俺も、お母さんは変わったとは思うが・・・水澄もお母さんのこと 大好きなんだろう? とにかく、水澄はお母さんの娘には違いないんだからー 今は 揉めるな! 今は、お母さんも敏感になっているみたいだから」
「お兄ちゃん 何かあるの? お母さんの娘 てぇー? 私と・・・当たり前ヤン」
「いや 最近の お母さんの口癖だ だから 水澄もお母さんを大切にしろよ」
「まぁ そーなんだけど・・・お母さんの言っているもわかるの 色んな男の人を見なさいって・・・ でも 翔琉と・・・」
「まぁ それは 何とか 俺が繋ぐよ でも しばらくは 水澄も卓球に集中しろ! せっかく 始めたんだからー 水澄の集中力はすごいから 直ぐに上達するよ」
「お兄ちゃん 簡単に言うけどー 練習辛いんよー 最近 教えたようにどうして出来ないの とか トロイんだよー ってボロカスに言われるんよー」
「それはー 水澄が見込みあるからだよ でなきやー 入って間もないのに 普通は そんな風に言われないだろう?」
「うん 確かに 私にだけ 特に 風当たり強いように思う」
「そーだよ それに負けるな! 水澄には その力がある」
「お兄ちゃん と話していると 元気が湧いて来るよ いつも 私を見守っていてくれて励ましてくれて・・・ 大好きだよ あのね つい 翔琉と比べてしまう時もあるのね お兄ちゃんが私の彼氏だったらー って」
「水澄 そんなのって 今 だけだよ ちゃんと 見つめて 自分を見失うなよ」
「でも お兄ちゃんの彼女になる人 出てきたら 私 取られたくないからって きっと嫉妬してしまうかもね」
「恐ろしいこと 言うなよー 水澄より好い女の子 探すに決まってるだろ!」
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