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新オズのかかし

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第二幕その四

「魔法使いさんが帰ってきたよ」
「そうだね」
 一緒にいた臆病ライオンも気球を見上げて頷きました。
「あの人もね」
「もう使節団の準備は出来たし」
「それじゃあね」
「一緒に行こう」
「皆でね」
「そして」
 そのうえでというのでした。
「色々な国を巡ろう」
「色々な人達に会ってね」
「若草四姉妹に小公女に小公子」
「足長叔父さんにロビンソン=クルーソーさん」
「そしてスクルージーさんにもね」
 二匹で笑顔でお話します、そして魔法使いが宮殿のお庭に気球を下ろしてそこから出て来るとです。
 ドロシーは魔法使いと笑顔で抱き合ってからです、こんなことを言いました。
「待っていたわ」
「そうしていてくれたんだね」
「ええ、じゃあ貴方が休んでね」
「疲れが取れたらだね」
「使節団の出発よ」
「楽しみだね、もう私は何時でもだよ」
「出発出来るのね」
 ドロシーは魔法使いに確認を取りました。
「そうなのね」
「そうだよ」 
 その通りだとです、魔法使いは答えました。今は再会を喜ぶ抱擁を終えて向かい合ってそのうえでお話しています。
「充分過ぎる程元気だよ」
「それではね」
「つぎはぎ娘とガラスの猫、木挽きの馬はまだね」
「あちらに残っていて」
「それで暫くあちらでお仕事をするけれど」 
 それでもというのです。
「私はね」
「お仕事を終えて」
「戻って来たよ」
「そうよね」
「そういえば」
 ナターシャはお二人のお話を聞いてふと気付きました。
「つぎはぎ娘達いなかったわね」
「そうだったね」
「僕達も今気付いたよ」
「この宮殿に」
「今回私達がオズの国に来た時は」
「そうだったんだ、彼等もマンチキンでお仕事をしているんだ」
 魔法使いは五人にお話しました。
「私とは別のお仕事をね」
「そうなんですね」
「だからですね」
「僕達も見なかったんですね」
「マンチキンにいるから」
「都にいないので」
「もう暫くいるから」
 マンチキンにというのです。
「私達の使節団には参加しないよ」
「わかりました」
「じゃあ今回はあの人達とは別行動で」
「都に戻った頃にですか」
「会えますか」
「そうなりますか」
「そうなるね、ちなみに私はオジョと何かとね」
 マンチキンのその少年と、というのです。
「お仕事をしていたよ」
「お疲れ様だったわ」 
 オズマは微笑んで言ってきました。
「本当に」
「いやいや、疲れはしなかったよ」
「そうだったの」
「毎日よく食べて寝ていて」
 そうであってというのです。
「凄く楽しかったからね」
「それで今も元気なのね」
「英気がみなぎっているよ」
「心にも身体にも」
「そうだよ」
 まさにというのです。 
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