星河の覇皇
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第八十七部第三章 港の整備その十
「そしてでした」
「海に送り出した、だが」
「多くの船が乗員ごと海の藻屑となっていった」
「多くの金を用意したがな」
「そうした船が多く」
「国力も使った」
特にポルトガルがそうでありあまりにも多くの予算と犠牲を使った為スペインに後れを取ったとも言われている。
「そうなってきた」
「そのことを見ますと」
「徐々に進んでだ」
そしてというのだ。
「中継地を設けていってな」
「順次進んでいくので」
「そして前以て航路は調べていてな」
「危険も避けられます」
「これだけでだ」
「全く違いますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからな」
「予算も少なく済み」
「犠牲が出てもな」
「それは最低限で」
「大航海時代程ではない」
「それが大きいですね」
「そのうえで人材も揃っている」
その彼等もというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「我々はな」
エウロパはというのだ。
「必ず成功してだ」
「多くのものを掴めますね」
「そしてその掴んだものからだ」
「再び雄飛します」
「大航海時代から帝国主義時代の様にな」
「エウロパが人類を主導しますね」
「連合の様にラドンやテューポーンの様な国なぞだ」
どちらも百の頭があり巨大だ、国家連合であり大国である連合はエウロパでは度々こうした怪物に例えられる。尚ラドンはテューポーンの子である。
「人類の盟主ではないですね」
「あの国は盟主になるなぞな」
「思っていないですね」
「あの国は自分達のことしか考えていない」
連合だけだというのだ。
「人類を正しく導くなぞだ」
「全く考えていませんね」
「毛頭な」
それこそというのだ。
「そして三百以上の国がだ」
「中央政府も交えて」
「常に争っている」
「そうした国ですね」
「しかしだ」
「我々は違いますね」
「我々はラドンもテューポーンも降す」
そうしたというのだ。
「英雄か神だ」
「ヘラクレスやゼウスの様な」
「そうなるのだ」
尚ラドンは不死身でありヘラクレスは倒しておらずラドンをいつも労わっているヘスペリアの乙女達の父アトラスに頼んで目的を果たしたという説が主流である。不死身の怪物は流石に倒せないからだ。
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