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おぢばにおかえり

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第八十三話 回廊ひのきしんその十八

「寝る子は育つでしょうか」
「その言葉通りになのね」
「一八〇はありますね」
「それは大きいわね」
「新一君は背が高いですが」
 新一君を見つつ先輩に答えました。
「すらっとしてますね」
「そうね、この人は」
「この人ですか」
「ええ、駄目かしら」
「私はこの子って呼んでますけれど」
「ちっちはちっちでね」
 それでというのです。
「いいわ」
「そうですか」
「それでこの人はすらりとしていて」
「そちらの教会の人達は筋肉もありまして」
 何でも柔道をされているそうで。
「体格も立派なんです」
「そうなのね」
「はい、他にも背の高い人が多いです」
 奥華の男の人達はです、大教会長さんも一八〇位あります。
「やっぱりそれも」
「よく寝てるとね」
「そうなりやすいですね」
「不眠不休は本当に身体に悪くて」
 早死にする位にというのです。
「逆にね」
「よくないことですね」
「だからその教会の人達は正しいわ」
「本当によく寝ることですね」
「そうよ、ちっちもよく寝てね」
「そうします」
「ええと、それで」
 ここで、でした。先輩は。
 新一君にお顔を向けてです、凄く戸惑いながら言われました。
「ええと、貴方もね」
「はい」
 新一君は不機嫌そのものの声で答えました。 
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