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ドリトル先生と奇麗な薔薇達

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第十二幕その八

「ちょっと違うね」
「お寿司って日本料理の代表格だから」
 それでと言ったのはポリネシアでした。
「欧州の色が強い薔薇はちょっと違うわね」
「やっぱり日本は薔薇とはあまり縁がないかな」
 ジップも言います。
「他のお料理とも合わないね」
「案外お寿司に合うお花って限られるのかな」
 老馬も考えるお顔になって言いました。
「少なくとも薔薇はそうだね」
「薔薇ってね」
 このお花はとです、先生も言います。
「日本料理じゃないのは確かかもね」
「ちょっと想像出来ないわね」
 サラも首を傾げさせました。
「どうも」
「そうだね」
「ええ、ただね」
 ここでサラはお兄さんに少し苦笑いになって言いました。
「イギリスのお寿司だと一緒にあっても」
「薔薇がだね」
「アバンギャルドになってね」
 そうした芸術にというのです。
「それでね」
「いいんだね」
「そうも思うわ、何かね」
 サラは苦笑いのままさらに言いました。
「イギリスのお寿司はね」
「日本のものと比べて」
「形がチーズケーキだったりお握りそっくりだったりして」
「何か違うね」
「ええ、だからね」
 そうしたものだからだというのです。
「本当にね」
「合うかも知れないんだね」
「かえってね」 
「そうなんだね」
「いや、日本に来たら」
 今度は鳥貝を食べて言いました。
「本当の日本料理が食べられるからね」
「お寿司もだね」
「やっぱりいいわね、魚介類がね」
「日本は本当にいいからね」
「ええ、あと今回兄さんが関わった薔薇もね」 
 このお花もというのです。
「奇麗よね」
「日本で咲いている薔薇はだね」
「日本って四季があってね」
 そうであってというのです。
「それぞれの季節で色々なお花が咲くでしょ」
「そのこともいいことだね」
「それでね」
「薔薇もだね」
「咲くけれど」
「その薔薇がだね」
「凄く奇麗に見えるわ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「そうなんだね」
「だからね」 
 それでというのです。
「私日本に来たらね」
「薔薇もだね」
「観てね」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「楽しんでいるんだね」
「そうなの」
 実際にというのです。
「これがね」
「そうなんだね」
「だから後でね」 
 サラは先生に言いました。 
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