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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその五十七

「実に」
「はい、さっきそちらも見ましたが」
「あちらは結構なものでしたね」
「あのトラックが民間に転用されると違います」
「他の軍事技術もです」
「そうなるとかなり変わりますね」
「軍事技術は転用出来ます」
 それはというのだ。
「民間に」
「はい、それは出来ます」
「連合もしています」
「他の国も然りです」
「そう考えるとです」
「サハラもこれからですね」
 民間技術が向上するのはというのだ。
「そうして生活水準も上がりますね」
「そこから国民所得も上昇します」
「サハラはこれからですね」
「戦乱が終わってからですね」
「それから発展しますね」
「戦争が常に行われては」
 そうした状況ならというのだ。
「やはり国家は発展しません」
「戦争にかなりの国力を注ぐので」
「それでは発展しません」
「事実サハラがそうでした」
「千年の間群雄割拠の状況であり」
「そしてです」
 そうしてというのだ。
「我々連合の様に発展しませんでした」
「それが三百年かそれ以上の開きになっていますね」
「まさに」
「そう考えますと」
「この国は本当に戦乱に苦しめられた国です」
「あの様な技術のトラックが普通に民間にあるとは」
「正直驚くしかありません」
「連合ではもう何処にも走っていません」
 あまりにも旧式だからである。
「最早」
「それが普通にあるとは」
「マウリアでもそうですが」
「エウロパもその様ですね」
「しかしサハラはより遅れていますね」
「マウリアよりも」
「マウリアはまだです」
 この国の話も為された。
「あの様な古いトラックは使用していません」
「確かに連合より技術はかなり低いです」
「相当な開きがあります」
「それは事実ですが」
「それでもです」
 その開きはというのだ。
「連合とサハラ程ではないです」
「マウリアといえども」
「それは事実です」
「間違いありません」
「ですが」
 それでもというのだった。
「オムダーマンもティムールも民間技術は低いです」
「やはり軍事にかなり偏っていますね」
「そのことがわかります」
「国家予算の中での軍事費の割合も高いです」
「オムダーマンもティムールも二割はあります」
「総生産の中の割合でもかなりです」
 高いというのだ。 
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