くしゃみは我慢するな
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第二章
「それでね」
「部活は出てもね」
「無理しないわね」
「そうするわ、体育の授業はないし」
だからだというのだ。
「部活は出ても大人しくして」
「それで家に帰ったら」
「休むのね」
「お風呂に入ってあったまって」
くしゃみをしてから答えた。
「温かいものも食べて」
「そうしてなのね」
「ゆっくりと寝るのね」
「そうするわ」
こう言って実際にだった。
文江はこの日くしゃみに苦しみつつもだった。
何とか学校で昼食を食べて風邪薬を飲んで部活まで出た、それから帰ってだった。
すぐに風呂に入り身体を温めてから母が作ってくれたカレーを食べてこの時も風邪薬を飲んだ、そうしてぐっすりと寝ると。
次の日はだ、元気に登校して朝に部室で桜と裕子に話した。
「お陰で」
「あったかくしてじっくり休んで」
「風邪治ったのね」
「もうくしゃみ出ないのね」
「そうなったわ、もうね」
それこそというのだ。
「復活したわ、だからね」
「くしゃみは出なくて」
「我慢したら駄目とも思わなくて済むのね」
「有り難いわ、やっぱりね」
何といってもというのだ。
「くしゃみは出ようとしたら我慢しないことだけれど」
「まず出ない」
「それが一番よね」
「そう思うわ、風邪は気を付けてもなるけれど」
なる時はというのだ。
「なったらお薬飲んでね」
「しっかり食べてね」
「温かくして休むことよね」
「そう、そうすることが一番よ」
「そうよね」
「その通りよね」
「今回あらためて思ったわ、じゃあ今日は普段通りいくわ」
バンド仲間に笑顔で言ってだった。
文江はこの日は全力でやっていけた、もうくしゃみは出なかった。くしゃみを出すことに気を付けることなく出来て本当によかったと思いつつそうしたのだった。
くしゃみは我慢するな 完
2024・9・17
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