八条学園騒動記
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第七百六十八話 ナンの歯磨き粉その六
「けれどね」
「狼は人を襲わないから」
「尚更ね、追い払ってね」
そうしてというのだ。
「追い返すのよ、狼が嫌う匂いの粉とかガスを撒いてね」
「そうして勝ち国近寄らない様にするのね」
「そうなの」
「成程ね」
「昔は狼が家畜を食べてもね」
「よかったの」
「天の取り分だって考えて」
そうしてというのだ。
「本当にね」
「諦めてたの」
「そう、狼ならね」
「そうだったのね」
「狼は特別な生きものだったからね」
「ご先祖様だから」
「そのこともあるし草原で一番の生きものって思っていたから」
だからだというのだ。
「狼が家畜を狩ってもね」
「よかったのね」
「そうだったのよ」
「また独自の考えね」
「それで今はね」
「ガスや粉でなのね」
「追い払って」
そうしてというのだ。
「絶対にね」
「殺さないのね」
「そうなの、あと馬は食べないから」
モンゴル人はというのだ。
「乗るからね」
「それが大きいわね」
「自分の足なのにね」
「食べる筈がないのね」
「だから馬刺しとか馬肉ステーキは」
そうしたものはというと。
「モンゴルではね」
「ないのね」
「ないわ」
絶対にという言葉だった。
「モンゴルではね」
「出したら怒りそうね」
「モンゴル人そういうので怒らないから」
「そうなの」
「ただ食べないだけだから」
馬肉の料理をというのだ。
「周りが食べていても」
「自分は食べないのね」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「羊を食べるのよ」
「じゃあタルタルステーキも」
「モンゴル人は食べないから」
「馬肉だと」
「他の生きもののお肉をね」
タルタルステーキはというのだ。
「食べるわ」
「そうしてるのね」
「馬はそのお乳を飲んで」
そうしてというのだ。
「乳製品を食べるの」
「そうする生きものなのね」
「モンゴルではね、あと連合は豚のミルクも飲むわね」
「そうしてるわね」
「モンゴルじゃ猪は狩って食べても」
そうするがというのだ。
「豚自体草原にはいないから」
「ああ、放牧はしても」
「豚って草原に向かないでしょ」
「何でも食べるけれどね」
「いつもお外にいるとかね、あと草はね」
これはというのだ。
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