夢幻水滸伝

「それにバルムンクもな」
「使われますね」
「術もな、それに」
「私もですね」
「頼むで」
　サンダーバードに笑みを浮かべて言った。
「今回もな」
「お任せ下さい、敵を倒し」
「わいを乗せて飛んでな」
「ご主人様のお力になります」
「ほんま頼むで、ここでな」
　まさにというのだ。
「勝たんとな」
「二日の間に」
「ほんま戦えん様になる」
「左様ですね」
「わい等星のモンが戦えてな」
　そうであってというのだ。
「術が使えてもな」
「それだけで戦えません」
「矢尽き刀折れで」　
　その状況に陥りというのだ。
「燃料も弾薬も予算もない」
「そうなりますと」
「ほんまな」
　それこそというのだ。
「どうにもならんわ」
「そうなりますね」
「そやからな」
「燃料等がなくなるまでに」
「何としてもや」
「勝たねばなりません」
「そういうことや」
　こう言うのだった。
「それでや」
「戦っていきますね」
「そしてな」
　そのうえでというのだ。
「メルヴィルが来たら」
「一騎打ちですか」
「それも視野に入れるで」
「そうして戦われますね」
「そうしてく、兎角な」
「今はですね」
「攻める、攻めて攻めてな」
　そうしていってというのだ。
「勝つ、そうするで」
「勝利を我等の手に」
「そういうことや」
　こう言って自ら戦い続ける、バルムンクも振るい敵を倒していく。そうしながら自ら攻めていっていた。
　戦局は両軍共攻める状況だった、その中で。
　多くの将兵達が倒れ傷付き兵器が壊れていく。だがそれでも両軍は攻撃を止めず損害は出続けていた。
　そしてだ、その中でだった。
　エリカは水軍を指揮する中でだ、対するホーソーンの艦隊を見て思った。
「やっぱり強いわ」
「攻めて来るとです」
「やはりあの方は違いますね」
「水の職業だけあり」
「別格ですね」
「ほんまな」
　実際にというのだった。
「強いわ、しかしな」
「それでもですね」
「我々も敗れる訳にはいきません」
「攻めていきましょう」
「そうしていきましょう」
「そうしよな、私自身も戦う」
　エリカはクマドラックと魔弾を出して言った。