金木犀の許嫁
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第三十三話 二人でいられるならその二
「何があってもね」
「幾ら怒っても」
「そうよ、体罰もね」
これもというのだ。
「私はね」
「お姉ちゃん嫌いよね」
「そうしたことはね」
「そうよね、私を殴ったこともないし」
「罵るのもね」
所謂言葉の暴力もというのだ。
「これもね」
「お姉ちゃんしないわね」
「罵られたら」
真昼は食器を洗いつつ暗い顔で話した。
「傷付くからね」
「心がね」
「だからね」
「言わないのね」
「言葉もね」
これもというのだ。
「使い様でね」
「暴力になるわね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「そうなるからね」
「だからよね」
「悪いことも言わない様にね」
「お姉ちゃんしてるわね」
「悪いことをしたら叱っても」
それでもというのだ。
「暴力はね」
「駄目よね」
「それで夜空ちゃんもね」
「暴力振るわないからいいのね」
「佐京君もね、ただ夜空ちゃん怒ったら怖いわね」
そうしたタイプだというのだ。
「滅多に怒らないけれど」
「そんなに怖い?」
「凄くね」
「そうなのね」
「多分佐京君もね」
彼もというのだ。
「あまり感情出さないけれど」
「穏やかで優しくても」
「それでもね」
「確かに感情はあまり出さないわね」
「お顔にね、けれどね」
佐京はそうしたタイプだがというのだ。
「あの子もね」
「怒ると怖いのね」
「そうしたタイプよ」
「そうなのね」
「だからお互いにね」
夜空も佐京もというのだ。
「怒らない様にして」
「怒らせない」
「そうしていってね」
「怒ると怖いから」
「尚更よ」
「そうすることなのね」
「やっぱりね、それとね」
真昼はさらに話した。
「白華ちゃんもいるし」
「あの娘ね」
「白華ちゃん凄くいい娘よね」
「そうよね」
今は佐京と共に別の家事をしている彼女のことを話した、幸雄もしており家族五人で手分けして仲良く行っているのだ。
「私もそう思うわ」
「将来私達の妹になるし」
「大切にしないとね」
「駄目よ」
「そうよね」
「有り難いことにね」
真昼はこうも言った。
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