スーパー戦隊超決戦
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第二十九話 手は組まないがその十四
「それじゃあね」
「皆で食べよう」
「それじゃあね」
「いいわね」
マジーヌは二人の夕食はソーセージカレーにしようという言葉を聞いてそのうえで上機嫌な感じで頷いた。
「それじゃあね」
「晩ご飯はソーセージカレーだね」
ガオーンも言った。
「そちらだね」
「そうね、それじゃあね」
「今から皆で作りましょう」
「そうしましょう」
「ドクターマンさんは座っていて下さい」
ブルーンはドクターマンに優しい声をかけた。
「そうして下さい」
「いや、私もだ」
ドクターマンはブルーンの好意を受けて言った。
「それならだ」
「一緒にですか」
「調理の経験は乏しいが」
それでもというのだ。
「出来ることをだ」
「私達と一緒にですか」
「やらせてくれないか」
こう申し出るのだった。
「これから」
「そうですか、皆さんどうでしょうか」
ブルーンはドクターマンの言葉を受けて仲間達に問うた。
「ドクターマンさんも一緒に」
「いいんじゃねえか?」
まずはジュランが答えた。
「一緒に作るのも」
「そうだね」
次にガオーンが言った。
「皆で一緒に作ろう」
「そうしましょう」
マジーヌも賛成した。
「その方が楽しいし」
「うん、皆で作ろう」
最後に五色田が言った。
「そうしよう」
「それではな、思えばだ」
ドクターマンはゼンカイジャーの面々の笑顔での言葉を受けて言った。
「私はギアを最初に動かしていた頃はな」
「食事のこともだね」
「全くだ」
それこそというのだ。
「考えていなかった」
「そうだったんだ」
「身体のかなりの部分が機械だしな」
このこともあってというのだ。
「それでだ」
「考えてこなかったんだ」
「そうだった、笑うことだけでなく」
「食べることもだったんだ」
「娯楽、趣味もだ」
そうしたこともというのだ。
「一切な」
「考えてなくて」
「そうだった」
「楽しいことはなんだ」
「背を向けていた」
そうだったことをここで話した。
「私はな」
「それが変わっていっているかな」
「そうだな、ではだ」
「これからもだね」
「変わっていきたい」
こう言うのだった。
「是非な」
「それじゃあね」
「そしてだ」
ドクターマンはさらに言った。
「カレールーの味は何にしようか」
「中辛かな」
「そちらか」
「どうかな」
「ならそれにしよう」
ドクターマンはすぐに答えた。
「ルーはな」
「それじゃあね」
「実はカレーは何でも食べられる」
「甘口も辛口もなんだ」
「どれもな」
そうだというのだ。
「食べられる」
「それはいいね」
「いいのか」
「だってどんな味のカレーも楽しめるからね」
「それでか」
「どんなカレーも好きなら」
それならというのだ。
「いいよ、それじゃあね」
「これからだな」
「その中辛のソーセージカレーを作ってね」
そうしてというのだ。
「皆でそうして」
「皆で食べるか」
「そうしよう」
「ではな」
ドクターマンは五色田の言葉に頷いた、今彼は笑顔ではなかった、だが明るい気持ちでいるのは明らかだった。そのうえでゼンカイジャーの面々と共にカレーを作ってそうしてそれを一緒に食べたのだった。
第二十九話 完
2024・7・8
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