| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

メジャーの連敗

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三章

「制覇はなくてね」
「二位から最下位まで」
「色々な順位を経験してきてね」
「最下位の経験も多いですね」
「そうだよ、もう急にね」
 それこそというのだ。
「最下位になってまた上がるのが」
「うちですね」
「そうだよ、そして今の西武を観ていると」
「最下位の時思い出しますね」
「いや、俺は最下位は最下位でも」
 平木は平松に苦笑いで話した。
「十八連敗思い出すよ」
「七夕の悲劇ですか」
「君が生まれる前、俺もね」
 平木自身もとだ、苦笑いのまま話した。
「あの頃はまだ学生で」
「その頃からマリーンズサポーターですね」
「そうだったけれどね」 
 それでもというのだ。
「あの時は苦しかったよ」
「何時勝てるかわからなくて」
「勝って欲しいのに」
 ファンとしてはというのだ。
「それなのにね」
「勝てなくて」
「黒木が投げてね」
 そうしてというのだ。
「やっと勝てるって思ったら」
「サヨナラアーチ打たれて」
「負けて黒木が泣いたんだ」
 黒木知宏、ジョニー黒木と言われた彼がというのだ。
「もうね」
「伝説になっていますね」
「去年はソフトバンクと日本ハムが」
「凄い連敗していましたね」
「負け続けるとね」 
 そうなると、というのだ。
「十連敗を超えると」
「泣きそうになりますね」
「うちもあったしね、今年」
「そうでしたね」
「それでも三位だけれどね」
 それでもというのだ。
「やっぱり大きな連敗はね」
「泣きたくなりますね」
「それで相手とはいえ」 
 それでもというのだ。
「今の西武はね」
「七夕の悲劇みたいですか」
「あれを思い出すよ」
「うちに十四連敗ですね」
「今日負けたら十五連敗だよ」
「記録ですね」
「開幕からずっとだからね」
 だからだというのだ。
「西武としては泣きたくなるよ」
「本当にそうですよね」
 平松も確かにと頷いた。
「そこまで負けると」
「しかも日曜にね」
「今火曜ですけれど」
「十三連敗だからね」
「それも凄いですね」
「尚且つね」
 平木はさらに言った。
「今日あっち投げるのは高橋だね」
「高張光成ですね」
「若しだよ」 
 平木はこう前置きして話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧