ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第八幕その八
「薔薇のサラダに薔薇のプティングをね」
「よく食べていましたね」
「薔薇の花びらが入ったサラダなんてね」
ネロが食べていたそれはというのです。
「想像するだけで奇麗だね」
「そうですよね」
「お水は薔薇の香りがするものを飲んでいたしね」
飲みものはそうだったというのです。
「だからね」
「薔薇尽くしだったんですね」
「そうだよ」
ネロはというのです。
「いつもね」
「あの人芸術好きだったそうだけれど」
「薔薇好きだったんだね」
「暴君じゃなかったし」
「イメージ変わるね」
「あの人について」
「そうだね、平民や奴隷に寛容で」
そうであってとです、先生は動物の皆にも言いました。
「火災にも果敢に陣頭指揮を執ったしね」
「ちゃんとした政治やってて」
「悪い皇帝じゃなかったんだね」
「実は」
「全体で観てね、反乱を起こされたのは権力闘争だったし」
その中でのことだったというのです。
「ローマはとんでもないことになっていいたか」
「あの人の時代は」
「実はそうじゃなかったね」
「平和で繁栄していた」
「そうだったね」
「そして死んでからも人気があったしね」
生きている頃だけでなくというのです。
「色々見ているとね」
「悪い人でなくて」
「暴君でもなかった」
「そうなのね」
「そうだよ、それでそのネロ帝がね」
戦士絵は笑顔でお話しました。
「薔薇がね」
「大好きだったんだね」
「芸術好きで」
「そのお花もだったんだね」
「そうだったんだ」
こう言うのでした。
「本当にね、ただね」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「ローマ全体がね」
ネロだけでなくというのです。
「薔薇が好きだったね」
「そうだったんだね」
「ローマという国自体が薔薇好きだったんだ」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのです。
「物凄く沢山の薔薇があったんだよ」
「当時のローマは」
「そうだったのね」
「国中で薔薇が咲いていた」
「そうした国だったのね」
「そうだったんだよ」
皆に笑顔でお話します、そしてです。
そうしたお話をしてステーキとロゼを楽しんでいきます、その後はお風呂でした。次の日も大学で学問と講義に励みますが。
「先生、エンベルグさんとブラウシュタインさんだけれど」
「考えまとまった?」
「いいプレゼントある?」
「いや、銀の薔薇はよくないと思っているけれど」
先生はそれでもとです、皆に答えました。
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