色仕掛けで成績を落とせ
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第二章
その恰好でテストに挑んだが。
「また二番だったわ」
「作戦失敗したわね」
「もう全然よ」
咲は芳香に項垂れて話した。
「見向きもしなかったわ」
「彼見たら授業でもテストでも凄い集中してるから」
「集中力あるのね」
「だからね」
「そうしたことしてもなのね」
「見向きもしないのよ」
「そうなのね、ただね」
ここで咲はこうも言った。
「他の子も私見なかったみたいね」
「視線感じなかったのね」
「スカート短くしてブラ透けてたのに」
「それね。うちの制服元々スカート短くて」
芳香は冷静な口調で話した。
「女の子の生足には男の子皆ね」
「見慣れてるの」
「そうだし」
芳香はさらに話した。
「ブラ透けも普通でしょ」
「それもなのね」
「夏の制服はブラウスで生地も薄いし」
だからだというのだ。
「白でもよく見たら透けてるわよ」
「その実は」
「だからピンクでもね」
「透けていてもなの」
「もう今更よ」
「誰も気にしないの」
「そうよ、まあお色気攻撃は」
今回咲がした様なそれはというと。
「もうハニートラップ位じゃないと」
「いや、無理だから」
即座にだ、咲は今回も顔を真っ赤にして言い返した。
「そんなの絶対によ」
「無理よね、あんた」
「そんなはしたない」
「私も無理だけれどあんた黒の下着もアウトだし」
「絶対に無理よ」
「意外と純情ね。誰かと付き合ったことある?」
「ないけれど」
咲は正直に答えた。
「駄目?」
「駄目じゃないけれどそっちも頑張ってみる?」
「恋愛も」
「お勉強もいいけれどね」
「考えたことなかったわ」
「じゃあこれから考えてね」
こう咲に言った、そしてだった。
咲にあれこれと恋愛のことを話した、すると咲も少しずつ恋愛のことを考える様になってだ。
勉強を頑張りつつ合コン等にも出てやがて彼氏が出来た、だが成績については。
「あくまでね」
「一番目指すのね」
「絶対に勝つわ」
芳香に言って勉強し続けた、そうして勉強と恋愛で高校生活を過ごした。後に高校時代は充実していたと笑顔で語った。二番でも必死だったからよかったと。
色仕掛けで成績を落とせ 完
2024・8・22
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