金木犀の許嫁
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第三十話 夢で会ってその二
「実際にね」
「実際に?」
「女の人の教育もすべきってね」
「言われましたか」
「そして導入したのよ」
「そうでしたか」
「江戸時代の人とは思えない位柔軟だったから」
その頭がというのだ。
「だからね」
「そうしたこともですか」
「導入しようって言って」
そうしてというのだ。
「本当によ」
「導入させましたか」
「そうなのよ」
「そうしたこともした人だったんですね」
「女好きとか言われてるけれど」
「女性の教育の道も開きましたか」
「そうだったのよ」
このことを話すのだった。
「明治時代にね」
「素晴らしい人ですね」
「でしょ?私達が学校に行けるのも」
「伊藤さんあってですね」
「やっぱり教育受けないとね」
そうしないと、というのだ。
「色々分からないからね」
「そうですよね」
「まともな教育受けていないと」
「おかしな人になりますね」
「私の知ってる人でね、天下茶屋の」
大阪市西成区にある場所だ、難波から近く何かと暮らしやすい場所であったりすることは関西人以外は知らないことだろうか。
「酷い人がいて」
「どんな人ですか?」
「物凄いヒステリー持ちで愚痴ばかりで育児も家事もしなくて教養も知識もない遊んでばかりの人よ」
「本当に酷い人ですね」
「この人お婆さんだけれど」
「まともな教育を受けていないですか」
「そうなの、昔の人で」
白華にこうも話した。
「尋常小学校を出て」
「ああ、昔は小学校までが義務教育ですね」
「その小学校もお家が貧乏で」
「まともにはですか」
「そうした状況でね」
そうであってというのだ。
「本当にね」
「まともな教育を受けていなくて」
「人間としての素養っていうか」
「まともなものをですね」
「一切身に着けていない」
そうしたというのだ。
「とんでもない人で誰からもね」
「嫌われてたんでうsね」
「そうだったのよ、異常に攻撃的だったし」
「無茶苦茶ですね」
「この人があの八条分教会の信者さんだった」
夜空はさらに話した。
「あの図々しくて尊大で」
「あのどうしようもない人ですか」
「その人のお母さんなのよ」
「そうでしたか」
「聞いたことあるでしょ、あの人お母さんも酷いって」
「そのお母さんですね」
「そうなのよ」
まさにというのだ。
「その人こそがね」
「そうでしたか」
「まともな教育を受けていないくてしかも生き方も悪いと」
「そうなりますか」
「親戚の法事に出ても」
そうしてもというのだ。
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