スーパー戦隊超決戦

「誰かに」
「いや、まさか」
　五色田はその可能性を即座に否定した。
「そんなことは」
「ないか？」
「流石に」
「僕もうそう思いたいけれど」
　ステイシーも首を傾げさせて話した。
「そうしたことは」
「俺達全員とかな」
「流石にないよ」
「まあそのこともおいおい？」
　セッちゃんはこう述べた。
「わかるかもな、今すぐじゃなくて」
「そうなの？」
「そう思う」
　五色田に何処か思わせぶりに言った。
「何となくでも」
「それじゃあその何となくていこうか」
「おいおいで」
「そうしていこうか」
　こう言ってだった。
　その『誰か』の話はここで終えた、そうしてそのうえでさらに話を進めていったが今度はギアについてであり。
　ギアについてだ、バドは神妙な顔で話した。
「やはり機械の帝国かというとな」
「違いますね」
「人間の組織だ」
　ラプターに真面目な顔で答えた。
「やはりな」
「そうですね」
「ドクターマンは機械のつもりだったが」
「やはり人間の組織ですね」
「彼が今認めている様にな」
「感情があり」
「魂もだ」
　これもというのだ。
「間違いなくだ」
「それぞれに備わっていました」
「全員にな」
「身体が機械で製造されたものでも」
　ラプターは自分の身体も見つつ話した。
「それでもです」
「心は備わるのだ」
　ラリーはまさにと述べた。
「やはりな」
「彼等には最初から感情が存在していたので」
　ラプターはそれでと話した。
「そこにです」
「心が宿った」
「その下地が既になったな」
「そうですね、これは」
「ドクターマンは人間を完全に否定出来なかった」
　ワゴンは自分の口に右の人差し指を当てて言った。
「そういうことね」
「そうだな」
　バドはワゴンにも応えた。
「最初から」
「最後までね」
「寂しかったのかもしれない」
　バドはこうも考えた。
「彼は」
「だからギアを築いて」
「人間、仲間達に囲まれてだ」
　そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「生きていたくて」
「築き上げた、そして今はな」
「そのことに気付いて」　
「もうああしたことはしない」
「そうよね」
「人間を否定することがなくなりだ」
　そうしてというのだ。