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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その四十五

「そしてだ」
「それにですね」
「兵士達と共にべーべキューも食べますし」
「共に立って食べてです」
「しかもそこで酒も飲みます」
「官も同じです」
 官僚とされる彼等もというのだ。
「大学教授や議員も然りで」
「学生と共にパブの様な店にも行きます」
「議員ですら同じです」
「支持者達と共に飲み放題に行くこともあり」
「そうした雑多な社会で」
「そこには秩序が見られません」
「実に下品だ」
 大佐は軽蔑しきった目で言った、灰色の目で面長で痩せた顔で黒髪をオールバックにしている。その顔で言うのだった。
「あの国は」
「まことにそうですね」
「三百以上の国がありますがどの国も同じです」
「平等だ公平だの言っていますが」
「実に品がありません」
「士官と兵士が同じ場所で同じものを食べるなぞ」
「エウロパでは間違ってもありません」
「そしてマウリアもだ」
 今度もてなすこの国の者達もというのだ。
「同じだ」
「左様ですね」
「カースト制度という階級が存在します」
「軍人はクシャトリア階級であり」
「士官はその中でも高位にある者達です」
 またそれぞれの職種に就ける階級も明文化されていないが定められている、カースト制度は実は何千もの階級がありそれぞれ職業分化を為しているのだ。
「だから我々としてもです」
「応対しがいがありますね」
「来られるのは上品な方々ばかりですし」
「それなりの階級、地位にあるからな」
 それ故にとだ、大佐も話した。
「いいことだ、ではな」
「音楽とフルコース、そして仮面舞踏会ですね」
「それでおもてなしをしましょう」
「我等の文化を楽しんでもらいましょう」
「是非共」
「女性にも出てもらう」
 エウロパ軍にいる彼等にもというのだ。
「是非な」
「はい、仮面舞踏会には」
「そうしてもらいましょう」
「この艦の観戦武官にはいませんが」
「艦艇の士官には多いですし」
「そうしてもらいましょう」
「それももてなしだ、ダンスの相手位はだ」
 その程度はというのだ。
「セクハラにもならないしな」
「それ位は当然です」
「やはり舞踏会には女性も必要です」
「男性だけでなく」
「どうしても女性が必要です」
「男だけでもいいが」
 それでもとだ、大佐は述べた。 
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