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神々の塔

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第七十七話 世界のサイクルその一

                第七十七話  世界のサイクル
 次に戦う神霊達についてだ、綾乃は仲間達に迷宮を進みつつ神妙な顔で話した。
「ヒンズー教三大神やで」
「ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァや」
 リーがすぐに応えた。
「それぞれ創造、調和、破壊を司る」
「めっちゃ凄い神霊さん達やね」
「それだけにや」
「力も別格やね」
「その通りや」
「いや、遂にやね」
 綾乃はリーの言葉を受けてこうも言った。
「そうした神霊さん達とも戦うね」
「ここまできたな」
「そう思うわ」
 リーに顔を向けて話した。
「ほんまに」
「私もや、これまでも多くの神霊さんと戦ってきたが」
「今回は特別やね」
「神霊としてのスケールがちゃう」
「この世界全体やし」
「それだけに力もや」
「絶大やね」
「驚くまでのな」
 そう言っていいまでのというのだ。
「絶大なや」
「力があるね」
「そやからな」
「これまで以上に用心して戦って」
「そうしてや」
 そのうえでというのだ。
「戦おうな」
「そうしようね」
「これまでも創世の神霊さんとは戦ってきたが」
「今回は別格やね」
「ここから一気にや」
 それこそというのだ。
「神霊さん達の格が上がるわ」
「そやね」
「ギリシアとか北欧のや」
「主神さん達が出て来て」
「戦うことになるわ」
「ほんま凄いね」
「凄いけどな」 
 シェリルはそれでもと話した。
「そやけどな」
「勝てへんか」
「この塔は試練の塔や」
 そうした場所であることをだ、この時も話されたのだった。
「それだけにな」
「試練は乗り越えられるもんで」
「神霊さんは乗り越えられへん試練はな」
「用意せえへんね」
「この塔に限らずな」
「世の中はそうかも知れへんね」
「中には逃げることが試練の場合もあるわ」
 シェリルは眉を顰めさせて話した。
「DV男とかな」
「そうした試練は向かうんやなくて」
「頭使ってな」
 そうしてというのだ。
「逃げるもんや」
「そやね」
「逃げんとな」 
 そうしなければというのだ。
「大怪我負うか深刻なトラウマ貰うか」
「暴力によって」
「最悪殺されるわ」
「そうなるね」
「大した理由もなく殴る蹴るの奴なんかな」
 それこそというのだ。 
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