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ハッピークローバー

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第百三十八話 肩と肘その三

「やっぱりね」
「ワインいいわね」
「凄くね、それにね」
「それに?」
「水炊きにも合うよね」
「そうね、赤ワインってね」
 一華は水炊きの豆腐を食べつつ笑顔で応えた、他の具は鶏肉に葱に糸蒟蒻、白菜にしめじといったものだ。
「水炊きにもいいわね」
「そうだよね、持って来てよかったよ」
「持って来てもらってよかったわ」
「そう言う?」
「実際に美味しいしね、それでお鍋食べたら」
「おうどんだね」
「おうどんにもね」
 こちらにもというのだ。
「合うでしょ」
「赤ワインはね」
「白ワインもいいけれど」
「赤ワインもよくて」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「今こうしてどんどんね」
「飲めるね」
「いい感じよ、しかしビール飲まないのね」
「日本酒もね」 
 達川は正直に答えた。
「そうしてるよ」
「そうしたお酒は健康を考えたらよくないのね」
「どうしてもね」
「ビールは痛風で日本酒は糖尿病で」
「俺トクニビールを避けてるんだ」
「痛風ね」
「実はホルモン好きで」
 この料理がというのだ。
「卵だってね」
「ああ、もうそれかな恵が言いそうね」
「彼女料理部だから」
「どっちもコレステロールが高いから」
 そうした食べものだからだというのだ。
「食べ過ぎたら痛風になるわね」
「そういうのとビールが一緒だと」
 それならというのだ。
「もうね」
「痛風一直線ね」
「ほら、学校でもドイツの子言うじゃない」
「ドイツ痛風多いって」
「国民病でね」
 そう言っていいまでに痛風患者が多いのだ。
「ビールのせいだって」
「あそこは朝から飲むしね」
「食欲なかったらビールだからね」
「飲むパンだから」
「生卵を入れて飲むよね」
「あれ絶対にまずいわね」
「そこにケーキも食べるから」
 このスイーツも生クリームが問題なのだ。
「尚更だよ」
「痛風多いのよね」
「そういうのも聞いたから」
 だからだというのだ。
「俺もだよ」
「気を付けてるのね」
「そうなんだ」
「いいことね、私実はね」
 一華は今は赤ワインを飲みつつ話した。
「ビールも好きなのよ」
「そうなんだ」
「結構ね」
「日本酒もかな」
「好きよ、結構ね。それでね」
 一華はさらに話した。
「合宿の時も飲んでたわ」
「あの時皆毎晩かなり飲んでたわね」
「それで朝二日酔いで大変だったわね」
「俺もそうだったよ」 
 達川は少し苦笑いになって話した。 
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