夢幻水滸伝
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第三百六十話 台風の如くその十一
「それは」
「長期戦はな」
「そうですね」
「二日位やとええが」
それでもというのだ。
「何年とかはな」
「望ましくないですね」
「絶対にな」
「避けたいですね」
「戦は一旦長引くとな」
そうなると、というのだ。
「そこからな」
「ずるずるといきますね」
「そや」
カルボナーラを食べつつ言った、生クリームと卵の黄身、ベーコンに黒胡椒の濃厚な味が実にいいと思いつつそうした。
「ほんまな」
「そやからですね」
「この戦でな」
まさに今のそれでというのだ。
「決めたいわ」
「そうですね」
エミリーも確かにと頷いた。
「それで終わらせたいですね」
「さもないと無駄に犠牲と損害が出て」
「国力も消耗します」
「勝ってもや」
例え勝者になろともというのだ。
「ボロボロになってや」
「復興が大変ですね」
「そうなるさかいな」
「戦を行ってもですね」
「短期間でや、これまでもな」
「攻めていってもですね」
「それでもやったな」
戦は行ってもというのだ。
「わしは短期決戦を心掛けて」
「実際にすぐに終わらせてきましたね」
ルイーザが応えた。
「そうでしたね」
「戦は政でその問題を解決する手段の一つやが」
「最終手段ですね」
「武力を使うのはな」
それはというのだ。
「ほんまな」
「最後の最後ですね」
「そして使うなら」
即ち戦を行うならというのだ。
「ほんまな」
「短期ですね」
「そして勝つ」
「そうすることですね」
「当然やるなら勝つべきやが」
それでもというのだ。
「しかしな」
「ほんま短期で終わらせるべきですね」
「兎に角戦は国力を使う」
このことをだ、メルヴィルは重視していた。
「そやからな」
「それで、ですね」
「それでや」
「この度の戦もですね」
「短期でな」
「終わらせる様にしますね」
「そうする、ただ戦はな」
ここでメルヴィルはこうも言った。
「政の目的を達成するもんであって」
「それが出来ればええですね」
「それが勝ちや」
戦のというのだ。
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