神々の塔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七十六話 大天使その十二
「これまでもそうで」
「これからもだな」
「私もそうで」
そしてというのだった。
「ここにいる全員がです」
「同じ考えだな」
「そうです」
まさにというのだ。
「そやからここまで来ましたし」
「これからもだな」
「塔全体から見ればあと一割」
「少しだな」
「何万階もの中のですが」
「そうだ、まだ数千階あるが」
ミカエルはそれでもと話した。
「塔全体で見るとな」
「あと少しですね」
「そうだ」
その通りだというのだ。
「間違いなくな」
「そうですね」
「そのあと少しをだ」
「進みたいのなら」
「私達に勝つのだ」
そうせよと言うのだった。
「いいな」
「わかりました」
「ではだ」
「戦おう」
今度はウリエルとラファエルが言ってきた。
「我等は一柱ずつ戦う」
「そなた達はこれまで通り全員で来るといい」
「全力で来るのだ」
「我等も全力で戦う」
「そうするから」
ガブリエルも言ってきた。
「覚悟はいいわね」
「これまで通りです」
シェリルはガブリエルにも答えた。
「私達も」
「そのつもりで来たわね」
「ここまで」
「そうよね」
「そやからです」
「覚悟はしているわね」
「皆さんと戦うという、最初は複雑な気持ちでしたが」
そうだったこともだ、シェリルは話した。
「クリスチャンが私達と戦うことは」
「けれど割り切ったわね」
「はい」
その通りだとだ、シェリルはガブリエルに答えた。
「今は」
「そうよね、それならね」
「今からですね」
「戦いましょう、そして私達に勝てたら」
「上に行けますね」
「そうよ、私達との戦は試練」
ガブリエルは微笑んで話した、優しくかつ確かなものがある言葉で誰もが自然と受け入れられるものだった。
「そう考えてね」
「戦うことですね」
「そうよ、ではいいわね」
「今から」
「戦いましょう」
ここでだった。
一行は身構えた、そうしてだった。
高位の天使長達との戦がはじまった、天使長達の強さは相当なものであり一行は今回も苦戦した。だが。
綾乃は芥川にだ、戦がはじまるとすぐに尋ねた。
「天使さん達が相手やし」
「そや、いつも通りや」
芥川は確かな顔と声で答えた。
「天使さん達は光属性でや」
「その光がかなり強いさかい」
「もう光そのものと言ってええ」
その光の強さはというのだ。
「かなりや、それが強みでな」
「同時に短所でもあるね」
「長所が短所なんはな」
このことはというのだ。
ページ上へ戻る