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夢幻水滸伝

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第三百五十九話 開戦の宣言その十五

「冷凍させんとあたるぞってな」
「言われたのですね」
「そうしたんや」
「あの人ですと」
 エリカはその話を聞いてこう言った、見れば彼女のステーキはその日本のソースである醤油がかけられている。
「その辺りはしっかりしていますね」
「ああ、そこはわかってるってな」
「返されたのですね」
「それでほっとした、何でもあっちでも気をつけてるそうや」
「生ものには」
「鯉もあたるからな」 
 この生きものもというのだ。
「ほんまにな」
「そうですね」
「そやからわい等もな」
「気を付けることですね」
「火を通したり冷凍したりな」
「衛生管理はですね」
「しっかりとや」
 何があっても忘れずにというのだ。
「やってくことや」
「あたらへん為に」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうあるべきや」
「若しそれを怠ると」
 エリカは醤油をかけたステーキを食べつつ言った。
「あたってえらいことになりますね」
「その時点でな」
「いや、本当にですよ」
 スタインベックも真顔で言った。
「わい等も病気になりますし」
「あたるな」
「はい」
 まさにというのだ。
「星のモンでも」
「それでビーフステーキはレアでもええが」
「豚や鶏になると」
「ほんまな」
「しっかりとですね」
「ミディアムにしてな」
 その焼き加減でというのだ。
「食わんとあかんわ」
「あたらへん為にも」
「中里豚や鶏も生で食うたことあるらしいが」
 彼のことをまた話した。
「相当新鮮でもないとな」
「それか徹底的に冷凍したか」
「そうやないとな」
「あたりますね」
「この話聞いて引いたわ」
 トウェインは実際にそうした顔になって述べた。
「豚とか生で食うかとな」
「ほんまにあたる危険ありますね」
「そこは日本やな」
「生もの大好きですね」
「そうした国やとな」 
 レアのステーキを食べつつ言った。
「ほんまにな」
「思われましたか」
「ああ、しかしわいはな」
「豚や鶏はですね」
「基本な、よお火を通して」
 そうしてというのだ。
「食べるわ」
「そうされますね」
「こっちの世界でもな」
 こう話してステーキを食べるのだった、そのうえで次の日の戦のことも考えていくのだった。


第三百五十九話   完


                   2024・6・23 
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