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けんぷファー 黒のケンプファー

作者:風薙
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第三話『登校後・・・』

「ああ゛~ぁ、朝から疲れた~・・・寝よ」

「お~い久崎」

俺の安眠timeを邪魔しようとするこの声は・・・

「東田・・・写真云々だったら校庭に犬神家顔負けの沈め方してやるぞ?」

「そんな事されたらはっきり言って死ぬわ!」

「だって話しかけてくるとやれ美少女だの美女、はてにはナツルの写真を撮らせてくれなんて土下座して言うもんだから・・・一時は、精神的に底に沈めようかと思ったぞ」

「何を言う、このフラグ建設一級取得者が!ナツルちゃん程の美少女なんてなかなかいないんだぞ!しかも星鐵学院三大美女の一角ときた!そのナツルちゃんと幼なじみとは羨ましい!」

若干半泣き混じりで訴えてくる東田・・・うん、キモいから近寄るな

「幼馴染みなんて、ナツルだけじゃねぇぞ?水琴もそうだし・・・」

そういや、しばらく会ってないな・・・何処に居るんでしょうね?

「何だと!? ナツルちゃんだけでは飽きたらず、水琴ちゃんまで侍らせただとぉ!?」

そろそろコイツを沈める時が来たようだ・・・

「お、落ち着け、まずその拳を降ろせ・・・そして水琴ちゃんの写真を撮らせてくれ」

「・・・ハァ、俺に頼むんじゃなくて本人に頼めよ。俺はアイツらのマネージャーですか?」

「・・・そういや、水琴ちゃんは何処にいるんだ?」

「カーなんとかって言う場所にいるらしい。前手紙来たし」

あれじゃ、インディアナ・ジョーンズ顔負けだな・・・

「んで、用はそれだけじゃないだろ?」

「あぁそうだった、女子部の子がお前に会いに来てるぞ」

「女子部?ナツルか?」

「ナツルちゃんが来てたらこの場は騒ぎになるし、お前に許可なんぞ取らずに写真撮っとるわ」

盗撮か・・・やっぱり沈めるか!
とりあえず、行ってみますか・・・

ガラッ と教室のドアを開け、廊下に出るとそこには眼鏡を掛けた大人しそうな女子が立っていた

「え~と、俺でよろしいので?」

一応、確認の為に聞くが・・・

「はっハイ!スイマセン!」

どうやら俺に用事があるらしい・・・何でしょうね?

「わ、私2年4組、図書委員の・・・美嶋紅音です・・・」

・・・ん?今、何処かで聞いたことのある名前が・・・

「sorry onemore repeat purees?」

「え、えっと・・・美嶋紅音、です」

「・・・・・・はいぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!?」

廊下に詩楼の声が響きわたった


場所は変わり、図書室へ連れてこられた

「・・・キミがあの美嶋紅音?」

「は、はい・・・」

とてもそうには見えん・・・こんな落ち着いている子が変身すると、罵倒の量産機のごとく吐いていく・・・無理、想像つかん(笑)

そこにーー

「あっ、詩楼!」

振り向くと、俺の幼馴染み兼星鐵学院の三大美女の一人、瀬能ナツルがいた

「お~、ナツルか。どしたの?」

「と、取り合えずこっちに」

次はナツルに拉致られ、本棚の隅に連れてこられた

「・・・えぇ~っと、美嶋紅音さんは変身すると、性格、髪の色等が変わって・・・ナツルは、髪が少し長くなり、背中ぐらいまでの長さになる。それと目つきが鋭くなる・・・違うか?」

変身後の変化した所をまとめて分析し説明をしたら、唖然とした表情をしていた

「よ、良く分かりましたね・・・」

「まぁ、観察力はそれなりに・・・って、そんな変な目すんな。 暇なときに人間観察してたら、身に付いた能力なんだよ」

まったく、人を変態扱いするような目で見やがって・・・

「でも、よく分かったよね? はっきり言って紅音ちゃんみたいに、大きな変化がないのに」

「ん? だって結構な間、一緒に居るだろ? 分からない方がおかしいからな」

小学校から一緒だった覚えが・・・確か、俺がその時に引っ越して来て、そっから仲良くなったっけな~
って、違う! 今はケンプファーの話だ

「フフッ、そうか・・・あたしと詩楼の付き合いも随分長いもんね。それにあたしの事を、見てくれてるって事かな~///」

あり? 嬉しそうに顔赤くしてモジモジしてるのかしら? 久崎さんはさっぱり分かりませんぞ?

「そして、詩楼さん」

「ん?なんざましょ?」

「その・・・黒って、何ですか?」

黒?黒は黒だし、他に・・・腕輪か?

「黒って・・・コレのこと?」

袖を捲り、黒の腕輪を見せる

「それです・・・黒の腕輪なんて、聞いたことありません・・・」

「ゑ? メッセンジャーから言われなかったか? 黒と白のケンプファーの事」

「黒に白!? そんな事ハラキリトラから一言も聞いてないぞ!」

「私も、セップククロウサギからそれらの事は聞いていません!」 
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