ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第四幕その十
「巨人は常に成敗しないとね」
「全くだね」
「あのチームだけはそうされないとね」
「悪いことばかりしてきたから」
「全世界の皆でやっつけないと駄目よ」
「実は悪魔はもう一つの正義だけれど」
キリスト教の彼等はというのです。
「神を絶対の正義でなく相対的に考えると」
「そうも考えられるね」
「そして悪魔について学ぶのも楽しいね」
「有意義な学問だよね」
「先生は敬虔なクリスチャンだけれど」
「悪魔についても冷静に考えてるね」
「そうする様にしているよ、他の宗教についてもそうで」
キリスト教以外の宗教についてもです。
「それで宗派が違っても」
「異端とはみなさないね」
「その教義が相当おかしくないと」
「学んで」
「そうだよ、カルトはあっても」
そう言っていいものはというのです。
「多くはね」
「違うよね」
「国教会も他のプロテスタントの宗派も」
「そしてカトリックも正教も」
「同じキリスト教徒だね」
「そうだよ」
まさにというのです。
「そこはちゃんと理解しないとね、しかし巨人は」
「一目瞭然だよ」
「ずっと悪いことしてきたから」
「それをマスコミの宣伝で隠して」
「如何にも正義だって言っていたね」
「巨人が正義なんてとんでもないよ」
そうしたことはないというのです。
「他のチームから選手を掠め取り続けてね」
「横暴の極みで」
「まるで北朝鮮みたいに振る舞って」
「オーナーは将軍様で」
「悪の限りを尽くしたね」
「巨人はこの世に数少ない正真正銘の悪だよ」
このチームはというのです。
「悪魔は実はもう一つの正義でも」
「神に対する」
「神を無条件で絶対の正義としないと悪じゃないね」
「そうした存在だね」
「けれど巨人は違うよ、あのチームは悪で」
そのものでというのです。
「肯定なんてね」
「出来る要素ないね」
「それこそ全く」
「あのチームについては」
「そうだよ、ただね」
それでもというのでした。
「フランスはフランスの事情があって」
「戦っていたね」
「イギリスやオーストリアと」
「そうだったね」
「それでオーストリアとはお家のことがね」
それがというのです。
「かなり重要だったんだ」
「ハプスブルク家とブルボン家」
「それぞれのお家の対立がね」
「かなりあったよね」
「ブルボン家の前のヴァロワ家から」
「ずっと対立していたね」
「その対立を解消する為に」
まさにその為にというのです。
「動いたのがね」
「マリア=テレジアさんだよね」
「新たな敵プロイセンに対する為に」
「長年の対立の解消に動いた」
「そして実現したね」
「その為の結婚がね」
これがというのです。
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