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神々の塔

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第七十四話 まだ道半ばその九

「脚が擦れて痛いどころか」
「怪我するさかい」
「それでや」
「そうした服あらへんね」
「我が十星連合でもそうやしな」
「五星騎士団でもやね」
「ないわ」
 そうだというのだ。
「ほんまな」
「そやね」
「それでな」
 その為にというのだ。
「幾ら恰好良さ優先でもな」
「露出はないね」
「ミニスカートの軍人なんて」  
 それこそというのだ。
「あらへんな」
「そやね」
「何があってもな」
 それこそというのだ。
「ないわ」
「ほんまそやね、そんな服着てたら」
 綾乃はそれこそと述べた。
「馬や戦車が進む中で弾いた小石が当たっても」
「肌に当たってな」
「怪我するさかい」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「露出はないね」
「格好良くあっても」
「露出はない」
「そや」 
 まさにというのだ。
「それは絶対や」
「そやね」
 綾乃も確かにと頷いた。
「そこはね」
「ちゃんとせんとな」
「ほんまあかんね」
「今度戦うのは日本の武士の中でも強い人達やけど」
 シェリルが神霊達の話をした。
「あの人達の具足は恰好ええが」
「日本の具足もええね」
「しかし時代によってな」
「無駄とか省かれて」
「動きやすくなって」
 その辺りが改良されてというのだ。
「そしてな」
「そのうえでやね」
「実用的になってるな」
「そやな」
「源平の戦の頃の具足は」 
 それはというと。
「大鎧っていうて」
「動きにくいな」
「それが戦国時代になったら」
 その頃の具足はというと。
「かなりな」
「軽うなって」
「動きやすい感じになるな」
「時代によって変わるさかい」
「鎧もな」
「日本のそれも」
 まさにとだ、綾乃は話した。
「変わるさかい」
「それでやな」
「日本の具足もやで」
「変わって」
「それが今度の戦でもわかるで」 
 神霊達とのそれもというのだ。
「今度のお相手は義経さん達やけど」
「日本の武士でも強い方々やな」
「平安時代の具足は大鎧で」
「普通やとな」
「うち等が着たらそのままやと」
「改良せんとな」
「戦国時代のもんより重いで」 
 そうだというのだ。 
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