星河の覇皇
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第八十七部第一章 シャイターンの復活その五
「即座にだ」
「行うことですね」
「さもないとだ」
「防衛ラインを破られ」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「戦争自体の勝敗もな」
「決してしまいますか」
「そうなる、だからだ」
それ故にというのだ。
「一刻を争う、その考えでだ」
「ことを進めていく」
「そうしていく、いいな」
アブーに対しても述べた。
「急ぐぞ」
「わかりました」
アブーも頷いた、そしてだった。
シャイターンはシャハラザードから残る予備戦力全てに動員令を出した、旧式の艦艇や老兵も含めてだった。
戦力が集められた、そしてその戦力が。
前線に向かって移動していった、シャイターンはその状況を見つつ戦局を確認していった。そのうえで言った。
「敵の奇襲が大きいな」
「はい、突如です」
「思わぬ方向から魚雷攻撃が来て」
「艦艇や基地が攻撃を受け」
「大きなダメージを受けてです」
「そこからさらにです」
「正面の戦力から攻撃を受けて敗れた」
そうなったとだ、シャイターンは言った。
「そうなっているな」
「左様です」
「一体何処から攻撃が来たのか」
「敵の姿は確認出来ていません」
「それも一切です」
「この五日そうして攻撃を受けてです」
「我々は敗れてきました」
ティムール軍の将帥達はシャイターンに口々に話した。
「そうなっています」
「国境を突破されてです」
「第二次防衛ラインもでした」
「全く誰が攻撃しているのか」
「わかりません」
「潜水艦だ」
シャイターンは看破した声で言った。
「これは」
「潜水艦!?」
「潜水艦といいますと」
「あの水中を航行する」
「あの艦艇ですか」
「今も惑星の戦力にある」
「そうだ、それだ」
まさにというのだ。
「これはな」
「潜水艦を宇宙に応用した」
「そうした艦艇を使っているのですか」
「オムダーマン軍は」
「そうなのですか」
「私も気付かなかったが」
それでもというのだ。
「これはだ」
「潜水艦ですか」
「あの兵器を宇宙に応用し」
「それで使っていますか」
「そうなのですか」
「潜宙艦と言うべきかも知れないが」
それでもとだ、シャイターンはさらに言った。
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