夢幻水滸伝

「そやからな」
「ガムも送りますね」
「そうするわ」
「左様ですね」
「送るべきもんは全部決めてな」
　そうしてというのだ。
「そのうえでや」
「ポートアーサーに送りますね」
「そうするで」
「むしろ余分にですね」
「送るわ、戦は余分思うだけ送ってな」　
　物資をというのだ。
「それでや」
「数は足りますね」
「充分と思ったらな」
　それだけの物資を送ればというのだ。
「そうするとな」
「足りへんです」
「それだけ物資を消費するし」
　そうなりというのだ。
「戦の中で攻撃対象になってな」
「失うこともあります」
「そうしたもんやからな」
「余分と思えるだけ送るべきですね」
「そや」　
　まさにというのだ。
「そうあるべきや」
「左様ですね」
「戦をしてるとわかりますね」
　ジェーンは真面目な顔で述べた。
「そうしたことも」
「実際にな」
「戦は独特のもんがあります」
「そこに出なわからんもんがな」
「ありますね」
「それでそうしたこともわかったな」
「はい」
　メルヴィルにまさにと答えた。
「そうなりました」
「わしもや、それで武器も兵器も他の物資もな」
「余分と思えるだけですね」
「送るわ」
　そうするというのだ。
「ええな」
「それでは」
「そしてな」
「戦いますね」
「トウェイン達とな、東と西でや」
「覇権を争いますね」
「この世界のアメリカのな」　
　こう言うのだった。
「そうするで」
「それでは」
「戦のこと以外は官吏に暫し任せて」
「戦に専念しましょう」
「そうするで、その為の準備を進めるで」
　こう言ってだった。
　メルヴィルは自ら率先して動き決戦の準備を進めていっていた、東部もまた決戦に向かってフル稼働していた。
　だがその中でだ、メルヴィルはあることに気付いて言った。
「巨人共やが」
「そういえば最近出て来いひんですね」　
　ジェーンが応えた、今はその準備を軍の中で進めている最中だ。
「西部でもそうで」
「中国とか東南アジアでもな」
「その様ですね」
「やたら枢軸の勢力圏で出てな」　
　そうしてというのだ。
「欧州や地下世界にもや」
「出ていますね」
「しかし他の地域ではな」
「出なくなりましたね」
「最初の頃時々出たやろ」
「そうでしたね」
「わし等がこっちの世界に来た頃はな」
　その頃はというのだ。