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夢幻水滸伝

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第三百五十七話 東部の動きその三

「そうしています」
「そうやな」
「そしてそのことはです」
「西部も同じやな」
「カルフォルニア、西海岸からです」
「パナマ運河を使ってな」 
 この場所をとだ、メルヴィルも言った。
「そうしてやな」
「こちらに輸送しています」
「そやな」
「それに対して我々はです」
「東海岸からどんどん運んでるな」
「そうしていますが動きはあちらの方がです」
 西部の方がというのだ。
「速いです」
「わし等より先に動いてな」
「そうしてです」
 そのうえでというのだ。
「戦の準備をです」
「進めてるな」
「わい等も順調ですが」
「向こうの方が動きは速いな」
「このままでは同時にです」
「戦の準備を整えるな」
「そうかと」
 こう言うのだった。
「このままでは」
「そやねんな」
「はい、どうも」
「出来ればな」 
 メルヴィルはここで自分の考えを述べた。
「敵軍はな」
「迅速にですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「攻めたいけどな」
「敵軍より先に」
「敵の準備が整う前にや」
「攻めることですね」
「それが出来るだけでな」
「戦は全くちゃいますね」
「先んずれば人を制するや」
 メルヴィルはホーソーンにこの言葉も出して話した。
「そやからな」
「出来ればですね」
「西部より先にな」
「準備を整えてですね」
「攻めたいが」 
 それが理想だがというのだ。
「しかしや」
「それが無理ならですね」
「同時に整いそうやったらええ」
 それならというのだ。
「まだな」
「そうですね」
 フォークナーがまさにと頷いて言ってきた。
「まだ」
「それでや」
「今はですね」
「このままや」
「ペースを落とさずに進めていきますね」
「集結と輸送をな」
 この二つのことをというのだ。
「そうしてくで」
「わかりました」
「それと民政はそのままや」
「変えへんですね」
「戦はするが」
 それでもというのだ。 
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