姉は実は美人

　　　　　　　　　　　　　　　　姉は実は美人
　在宅で仕事をしている芝原明星は長いぼさぼさの黒髪に度の強い眼鏡をかけている、服はいつも上下共ジャージだ。
　働きつつ毎日家に自分が買って入れたスポーツ器具、自転車やルームランナーで身体を動かしている。真面目で家事も両親それに妹を助けてしっかりとする、だが。
「あんたのお姉さん地味ね」
「あんたと違って」
「姉妹とは思えないわ」
「とてもね」
　その彼女を見てだ、妹で大学生の明子に彼女の友人達が話した。見れば明子は大きな黒目がちのはっきりした目と小さな頭、金髪にしたセットした後ろで団子にした長い髪の毛に赤い奇麗な唇と高い鼻を持っている。背は一五五位で抜群のスタイルだ。
「あんた美人なのに」
「お姉さんあんなのなのね」
「暗い感じで」
「大人しいわね」
「ああ、そう思う？」
　明子は自分の部屋で飲んで食べて一緒に遊んでいる友人達、明星を見て笑って言う彼女達に対して冷めた目で応えた。
「お姉ちゃんが地味って」
「そうでしょ」
「見た通りじゃない」
「お姉さん地味じゃない」
「暗い感じで」
「実は今日お姉ちゃんこれから外出するのよ」
　友人達に冷めた目のまま話した。
「それで服とメイク整えるから」
「そうすると変わる？」
「そうだっていうの？」
「あんたのお姉さん」
「そうよ、お姉ちゃん在宅ワークだけれど」
　それでもというのだ。
「時々お仕事の打ち合わせでよ」
「外に出るの」
「そうなの」
「そうしてるの」
「それでその時にね」　
　冷めた目はそのままだった。
「わかるわ、そろそろ出るから」
「その時見ればいいの」
「外出するお姉さんを」
「そうすればいいの」
「そうよ」
　こう言ってだった。
　明子の友人達は彼女と共にリビングに降りてそこに場所を移して飲んで食べながら明星が来るのを待った、すると。
　暫くして彼女が来た、すると。
「うわ・・・・・・」
「これは・・・・・・」
　明子の友人達は誰もは息を飲んだ、何と。
　見事な奇麗な黒のロングヘアと細い流麗な眉、明子そっくりだがより大人びた目と唇、奇麗な
形の顎、見事な形の大きな胸が膝までのタイトスカートのグレーのスーツからもわかり全体的にスタイルのいい美女がいた、その彼女を見て言うのだった。