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星河の覇皇

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第八十七部第一章 シャイターンの復活その二

「これよりだ」
「戦われますか」
「そうする」
 こう言ってだった、シャイターンは軍服を持ってこさせそれを電送機に向かう中で歩きながら着せてだった。
 そうして電送機の前に来た、するとそこに閣僚達がいて彼に怪訝な顔で言ってきた。
「これより行かれますか」
「そうされますか」
「戦場に行かれ」
「そしてですか」
「戦う、私でないとだ」
 シャイターンは閣僚達に答えた。
「アッディーン大統領とは戦えないからな」
「それで、ですか」
「それ故にですか」
「戦場に向かって」
「そのうえで、ですか」
「戦って来る、後は頼む」
 政治の方はというのだ。
「いいな」
「わかりました、ではです」
「その様にします」
「後はお任せ下さい」
「我々が引き受けます」
「諸君等は私が選んだ」
 病床にありつい先程まで寝ていて顔色は悪い、頬もこけている。だが眼の光は強く声もハリのあるものだった。
 その声でだ、彼は閣僚達に告げた。
「それぞれの職務で充分以上に優秀だ」
「だからこそですね」
「我々を今の役職に就けて下さっていますね」
「左様ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「後は安心してだ」
「任せて下さいますか」
「そうされますか」
「これより」
「そうされますか」
「そうだ、では頼む」
 こう言ってだった。
 シャイターンは電送機に足を入れた。そこで口髭の中年男内相であるムワール=シルヴァーンに対して言った。
「地震の後の治安だが」
「そのことをですね」
「頼む」
 こう言うのだった。
「いいな」
「はい、それでは」
「ではな、そして書類はな」
「これまで通りですか」
「シャハラザードに送るのだ」
 即ちシャイターンのところにというのだ。
「いいな」
「はい、それでは」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「サインをすればな」
「それをですね」
「送る」
 シャハラザードからというのだ。
「そうする」
「それでは」
「後を頼む」
 こう言ってだった。
 アッディーンは電送機でシャハラザードに戻った、するとそこにはアブーとフラームがいたが二人は。 
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