クールビューティーの好きなもの
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第二章
「一緒に飲むこともあるし」
「仲はいいのね」
「まあ悪い娘じゃないし」
「それじゃあね」
「仲良く出来るわね」
「いい娘よ」
ハンナはこうも言った。
「あの娘はね」
「そうだといいけれど」
「けれどどうしてお部屋の中で一緒か」
「遊んでるのか不思議といえば不思議かな」
周りはハンナの話に頷きつつそれでも違和感を感じていた、無口で無表情なビルギットとその様に吐き合えるのかと。
だがハンナは実際に部屋の中でビルギットに笑顔で声をかけていた。
「ゲームする?」
「うん」
ベッドの上にいるビルギットはこくりと頷いた、見れば。
その服はピンクハウスでベッドの周りはぬいぐるみだらけだ、しかも。
プレイで選ぶキャラはヒロイン可愛い女の子でだ、ズボンとシャツのラフな格好でシンプルなベッドの周りでゲームのキャラは主人公の少年のハンナは笑って言った。
「可愛いキャラね、やっぱり」
「ええ」
ビルギットはこくりと頷いて答えた。
「それが好き」
「そうよね、ビルギットは」
「服もぬいぐるみも」
「そうよね」
「ゲームは好きだけれど」
それでもというのだ。
「キャラも」
「可愛い系ね」
「可愛いの好き。可愛いものを集めることが趣味」
こうも言った。
「私は」
「そうよね、読む本もね」
「可愛い子が出る本」
「童話とかでもね」
「そうしたのが好き。そして今も」
「可愛い女の子でね」
「プレイするわ」
こう言ってプレイしていった、そしてだった。
ハンナと二人で遊んだ、実は彼女は可愛いものが兎に角好きだった。
それは特に言わなかったが続けていってだった。
やがて幼稚園の先生になった、するとその時彼女のピンクファッションと子供に公平に優しい姿に誰もが驚いた。クールビュティーな外見と全く違うと。だが彼女を知るハンナ銀行員になった彼女はそれが彼女だと笑って言って友達であり続けた。
クールビューティーの好きなもの 完
2024・7・17
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