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仮面ライダーギーツ 運命の瞬間

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第三十七章

 三人は変身しそれぞれの敵に向かった、そのうえで戦いに入った。
 浮世達は何時しか今度は無人島に来た、浮世はその無人島の中を見回して表情を変えないまま言った。
「こうしてだ」
「俺達色々な場所を巡るんだな」
「いや、巡る世界はあと少しだ」
 隣にいる桜井に答えた。
「もうな」
「そうなのか?」
「ああ、あいつの手は読んだ」
「スサノオのか」
「この無人島を入れてあと二つだ」
 めぐる世界はというのだ。
「そしてだ」
「その先にスサノオがいるんだな」
「そうだ、そしてスサノオは俺が倒す」
 有無を言わせないまでに絶対のものがある言葉だった。
「安心しろ」
「そうしてくれるんだな」
「何があってもな、そして生きて帰ってだ」
 そうしてというのだ。
「さっきジーン達に言った通りにだ」
「パーティーだな」
「一輝達も入れて楽しくやるぞ」
 こう言ってだった。
 浮世は仲間達を案内する形で無人島の中を進んでいった、するとある程度進んだと思われるところでだった。
 また仮面ライダーが出て来た、今度のライダー達は。
「あいつじゃないな」
「ああ、中身は違う」
 浮世は出て来た三体のライダーの真ん中にいる仮面ライダーグレアⅡを観つつ自分と同じライダーを見据えている吾妻に答えた。
「あいつはもう二度とだ」
「俺達の戦いに関わってこないな」
「未来で生きているかも知れないが」
 それでもというのだ。
「俺達の戦いに参加する資格はなくなった」
「だからだな」
「もう出て来ない、あいつはお前に敗れてだ」
 その資格の話もだ、浮世はした。
「完全に心が折れて諦めた」
「仮面ライダーの戦いの中で何かをしようとすることをか」
「デザイアグランプリもライダーの戦いだ」 
 前から来る仮面ライダーグレアⅡ、仮面ライダーグレア、仮面ライダーゲイザーを見つつ吾妻に話した。
「その戦いで完全に心が折れてだ」
「敗北を認めるとか」
「もう終わりだ、あいつは出て来ない」
「完全に負けを認めれば終わりか」
「人間は諦めないことも力だ」
 浮世のこの言葉は毅然としたものだった。
「そのうちの一つだ、だから諦めるとな」
「もう終わりか」
「あいつだけじゃない、俺達もだ」  
 浮世はこうも言った。
「だからだ」
「諦めないことだな」
「絶対にな、だからあいつじゃない、しかしだ」
「それでも強いな」
「ああ、だが勝てる」
 浮世の言葉はこの時も毅然としたものだった。
「お前ならな」
「そう言ってくれるか」
「お前は一度あのライダーに勝った、そして中身はあいつじゃない」
「あいつじゃないとか」
「あいつの強さを思い出せ」
 死闘を演じた彼女をというのだ。
「今のあのライダーは強い、だが中身はない」
「それならだな」
「今のお前には何ともない。違うか」
「そうだな、じゃあここは任せろ」
 吾妻も毅然とした顔になった、そのうえでだった。 
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