ハッピークローバー

　　　　　　　　　　　　　　　　第百三十四話　　終わりに近付いて
　運動会は進んでいき終わり近くになった、一華はその中で今騎馬戦が行われようとしているその中で言った。
「私小さいからってね」
「騎手よね、あんた」
「そうなの、もうそれだけの理由でね」
　富美子に少し釈然としない顔で話した。
「決まったの」
「そうよね」
「いや、他に理由あるのって聞いたら」
　騎手に選ばれたそれのというのだ。
「そうしたらね」
「そう言われたのね」
「もうそれだけでね」
　小柄だからだというのだ。
「決まりよ」
「あんた身長どれ位だったかしら」
「一五五よ」
　一華は自分から答えた。
「この前測ったらね」
「それだけだったの」
「春の身体測定の時もそうで」
　一五五でというのだ。
「それでね」
「今もなのね」
「一ミリも伸びてないわ」
　そうだというのだ。
「それからね」
「一五五だとね」　
　それだけの背丈だとだ、富美子は答えた。
「確かにね」
「小柄になるわね」
「ギリギリ小柄？」
　そうなるというのだ。
「一五五以下が小柄でしょ」
「女の子なら」
「一六五以上が高身長でね」　
　そう区分されてというのだ。
「一五五以下がね」
「小柄なのね」
「だからあんたもね」
「やっぱり小柄ね」
「そうなるわね、けれど嫌でもないでしょ」
「気にしても仕方ないしね」
　一華はそれでと答えた。
「声優さんだとね」
「ああ、あの業界小さい人多いわね」
「一五五どころか」
　それこそというのだ。
「一四五位の人もね」
「おられるから」
「そういうの見たらね」
　それならというのだ。
「いいかなってね」
「思ってるのね」
「最近はね」
「そうなのね」
「一四四位で」
　それだけの身長でというのだ。
「トップクラスの声優さんおられるし」
「一四四ね」
「小学生位よね」
　一華はその身長ならと話した。
「それ位だったら」
「けれどそうした人でもね」
「活躍してるわね」
「だからね」
「そうしたの見て」
　それでというのだ。
「私はね」
「小柄でもなのね」
「いいかなともね」
「思ってるのね」
「ええ、ただそれだけでね」
「騎手に選ばれたのは」
「どうもね」　
　こう富美子に言うのだった。