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夢幻水滸伝

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第三百五十六話 東と西その十一

「そやけどな」
「やはりですね」
「人は絶対にな」
「死にますね」
「そや、そしてな」
 そうなりというのだ。
「最後の審判を待つか転生する」
「そこはそれぞれの信仰次第ですね」
「パットンさんはクリスチャンでも生まれ変わり言うてたけどな」
 この実に個性的な人物は自分をハンニバルの生まれ変わりだと言っていた、尚キリスト教徒ではないがアレクサンドロス大王は自分をアキレウスの生まれ変わりと言っていた。
「基本はな」
「キリスト教徒は転生はないですね」
「アンデルセン童話でもあるけどな」 
 作品によってはそうした話も存在しているのだ。
「まあそういうことや」
「キリスト教では」
「そや、しかしな」
 それでもというのだった。
「ほんまな」
「生きていてですね」
「そや」
 まさにというのだった。
「有り難いって思われるのがな」
「人としてありたい姿ですね」
「ああ、死ねばええとかな」
 トウェインは嫌そうな顔で述べた。
「思われたらな」
「こんな残念なことはないですね」
「ほんまな」
「害にしかならへんとか」
「五十位でそう言われたらな」
 そうした者はというと。
「その人生相当な」
「悪いものでしたね」
「ほんま何やってたんやっていう位な」 
 そこまでのというのだ。
「悪い人生やろな」
「生きていても害にしかならへんと言われたら」
「冗談で言われるならええが」
「本気で言われたら」
「やばいわ」
 その時はというのだ。
「これ以上はないまでにな」
「残念なことですね」
「そやな」
「そんな人生を歩む人もいますね」
 オコナーもこう言った。
「世の中には」
「ああ、そうな」
「そうですね」
「ええ人生送ったらな」
「そうは思われへんですね」
「そして人格もな」
 こちらもというのだ。
「磨かれてるとな」
「ほんま言われへんですね」
「そや、それでそうした人が死んだら」
「誰も何もですね」
「思わへんどころかな」
「ざま見ろですね」
「そう思うわ」
 オコナーに深刻な表情で話した。
「その時は」
「本当に残念ですね」
「やっぱり人は生きてるとな」
「死んだ時に残念だと言われることですね」
「それがええわ、それで死んでも懐かしんでもらって」
 そうしてというのだ。
「ええ人やったってな」
「言われることですね」
「それがええやろ、ほんま害にしかならんとか」
 そうしたというのだ。 
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