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夢幻水滸伝

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第三百五十六話 東と西その四

「これからもな」
「そうですか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「敵を知ったうえでわい等自身のこともな」
「知りますね」
「そや、そしてや」
「戦うのですね」
「そうや、もうな」 
 それこそというのだ。
「メルヴィルの今の交際相手がおったら」
「こちらの世界のですね」
「その娘のことまでな」
「調べますね」
「ああ、ただあいつは今フリーや」
 交際相手はいないというのだ。
「もうそれはわかってるわ」
「そうなのですね」
「ああ、自分で言うてるし実際調べてもな」 
 そうしてもというのだ。
「おらへんわ」
「どうもです」 
 ここで言ったのはスタインベックだった。
「星のモンは誰も」
「ああ、そうした相手おらへんな」
「そうですね」
「まだな」
「政に他のことに忙しくて」
 そうであってというのだ。
「とてもです」
「恋愛まではな」
「手が回らへんですね」
「というかそうした話自体な」
「妙に縁がないですか」
「そんな気がするわ、幾ら忙してもな」
 そうであってもというのだ。
「恋愛は別らしいわ」
「そうなのですね」
「縁があればな」 
 そうであればというのだ。
「出来るらしいわ」
「恋愛というものは」
「実際星のモンによっては何人どころか何十人とや」
「ああ、あの人ですね」
 スタインベックもそれが誰かすぐにわかって応えた・。
「確かにです」
「あいつはそやろ」
「常にハーレム状態ですね」
「忙しい中でな」
「この世界で多くの美女とお付き合いされていて」
「ジゴロだのたらしだのな」
 その様にというのだ。
「言われてるわ」
「そうですね」
「実際は働いてるさかいな」
 それでというのだ。
「ジゴロかっていうとな」
「ちゃいますね」
「そうやが」 
「イメージとしてですね」
「ジゴロとも言われてるわ」
「まああの人はちゃいますね」
 ホイットマンは少し苦笑いになって述べた。
「どうも」
「女好きが過ぎるな」
「起きた世界でももてていて」
「こっちの世界では尚更でな」
「ほんまです」
「別やな、ただ結構欧州の星のモンはな」
 彼等はというと。
「あいつ以外にもな」
「恋愛については」
「経験してるさかいな」
「こっちの世界でも」
「そやからわい等もな」
「縁があればですね」
「今度合コンでもするか」
 トウェインは少し考えてからこの案を出した。 
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