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八条学園騒動記

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第七百五十九話 連合市民の認識その四

「しかしな」
「それでもですね」
「秩序はあるからな」
「混乱してもです」
「法律は動いているな」
「歴然とした法治国家であり」
 そうであってというのだ。
「愚かではなく」
「聡明な国だな」
「はい」 
 まさにというのだ。
「私が見る限り」
「そうなのだな」
「宗教や文化や民族の違いに寛容ですね」
 セーラは連合のこのことも話した。
「人種についても」
「そのこともいいことか」
「その結果混血も進んでいますね」
 連合の特徴の一つである。
「そのこともです」
「いいことか」
「まことに」
「連合では普通だが」
「その普通が。ローマの様にです」
「ローマ帝国か」
「そうしたものに寛容であることは」
 このことはというのだ。
「ローマでは貴族がありましたが」
「連合にはないな」
「ですからローマ以上にです」
「連合は寛容か」
「そうだと思います」
 そうした国だというのだ。
「ローマは生粋のローマ貴族がです」
「力を持っていたな」
「そうであり続けた一面もありましたが」
「宗教や民族に寛容でもな」
「連合ではです」
 この国ではというのだ。
「誰もが同じ市民で」
「そうしてか」
「はい」 
 そしてというのだ。
「立場の違いがあろうとも」
「寛容でか」
「それで、です」
 実にと言うのだった。
「ローマ以上にです」
「寛容と言えるか」
「やはり当時の貴族の方々は」
 彼等はというと。
「エウロパ貴族以上にです」
「不寛容か」
「そうした一面があったことは否めなかったので」
「宗教的、民族的にか」
「宗教的にはそうではなかったですが」
 それでもというのだった。
「ですが文化的には」
「そして階級か」
「そうしたものにはです」
「ローマ貴族は不寛容だったか」
「そうした人もいました」
 こうダンに話した。
「どうも」
「文化っていうと」
 エイミーが言って来た。
「大カトー?」
「そうした人達です、悪人ではないですが」
「ってセーラ会ったことあるね」
「冥界におられまして」  
 今の彼はというのだ。 
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