仮面ライダーギーツ　運命の瞬間

「これでな」
「今日はですね」
「帰ろう」
　そうしようというのだ。
「そしてまたな」
「あらためてですね」
「会う、その時こそがだ」　
　まさにというのだ。
「動く時だ」
「そうなりますね」
「今は種を撒いた」
「そうした時ですか」
「種を撒くことも必要だ、そしてだ」
　そのうえでというのだ。
「その種をだ」
「実らせることですね」
「そうすることも必要だ」
　浮世はまさにと言った。
「俺達は今それをした」
「それではですね」
「今は帰ろう」
「それでは」
「何かわからないけれど凄いことになってるな」　
　バイスはここでこう言った。
「俺っちにもそれがわかるぜ」
「そうか」
「ああ、だから何でも言ってくれよ」
　それならというのだ。
「本当にな」
「そうしていいか」
「ああ」
　まさにというのだ。
「これも乗りかかった船だしな」
「それならな、どうやら俺達は頼りになる協力者を手に入れたな」
「おいおい、俺っちもライダーだぞ」
「あたいもだよ」
　バイスだけでなくラブコフも言ってきた。
「仮面ライダーなら同じ」
「俺っち達の仲間だよ」
　そうだというのだ。
「本当にな」
「そう言ってくれるか」
「ああ、人間そしてな」
　バイスは浮世に真剣そのもの口調で告げた。
「仮面ライダーとしてな」
「悪魔ではないな」
「いや、悪までも心が人間だと人間だろ」
「そうだよね」
　バイスだけでなくラブコフも言ってきた。
「あたいもこれまでのことでわかってきたから」
「そうだろ」
「それはな」
　浮世も否定しなかった。
「その通りだ」
「そうだろ、だからな」
「味方になってくれるか」
「ああ、それも俺っち達だけじゃないぜ」
「他の皆も一緒」
　再びラブコフも言ってきた。
「さくら達だってそう」
「絶対に皆あんた達の味方になるぜ」
「だって仮面ライダーだから」
「そのことは安心しろよ」
「わかった、期待しない」　
　浮世はバイスとラブコブの言葉に不敵の笑みを以て応えた。
「俺はな」
「ってことはだ」
「その笑顔からすると」
「確信してだ」　
　そのうえでとだ、浮世はその笑顔のまま言うのだった。