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仮面ライダーギーツ 運命の瞬間

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第七章

「そのうえでな」
「そう、楽しむものだから」 
「俺達もそうさせてもらう」
「それじゃあ」
「ああ、しかしまた戦いになるんだよな」
 バイスはこのことを察して今度はやや落ち込んで言った。
「一輝達も大変だな」
「仮面ライダーになったならだ」
 そうなると、とだ。浮世はバイスに険しい顔で答えた。
「戦うことは避けられない」
「そうなんだな」
「どうしてもな。人間としてな」
「あいつと闘わないといけないんだな」
「それが運命だからな」
「嫌な運命だよな」 
 バイスは浮世の話にどうかという調子で項垂れつつ言葉を返した。
「つくづくな」
「俺も最近わかったことだがな」
「そうですね。デザイアグランプリが終わり」
 これまで黙っていたツムリが言ってきた。
「そしてですね」
「それからだった」
「そうでしたね」
「やっとわかった、神になってな」
「そうですね」
「だが俺は仮面ライダーだ」
 きっとした顔になってだ、浮世は言った。目は正面を見据えている。
「そして人間だ」
「そのお心は」
「だからだ、今回のデザイアグランプリもな」
 これもというのだ。
「必ずだ」
「戦ってですね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「勝つ」
「そうしますね」
「スサノオにな」
「あいつと縁があるんなら俺っちも協力するからな」
 バイスは浮世とツムリのやり取りを聞いて今度は友好的な声を彼にかけた。
「そうするからな」
「だからだな」
「ああ、一輝達にも話すな」
 彼等にもというのだ。
「そうするな」
「宜しく頼む」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「何でも力になるな」
「上がった時に連絡先を言う」
「それでそこでだな」
「また会おう」
「それじゃあな」
 こう話してそうしてだった。
 浮世は仲間達と共に男湯に入った、ツムリは言うまでもく女湯である。ジーンとキューンも入れて三人でだ。
 風呂に入り身体を洗ってから湯舟に入った、そこには桜井がもういたが桜井は彼を見て言った。
「あれっ、何かあんたな」
「何処かで会ったな」
「そうだよな」
「俺はあんたのことは知っている」
 浮世は桜井に微笑んで答えた。
「桜井景和、就職出来て何よりだな」
「仕事のことも知ってるんだな」
「長い間就職出来なくて苦労したな」
「そうだよ」
 桜井はその通りだと答えた。
「本当にな」
「それが出来て何よりだ」
「あんたも喜んでくれるんだな」
「知っているからな」
 桜井にそれでと答えた。 
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