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八条学園騒動記

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第七百五十八話 偉いと思えるのはその十

「信仰されています、それはイギリスも同じです」
「セーラがいた」
「この場合はイングランドですね」 
 この時代ではイギリスはイングランドのまたの名になっているのだ。
「あの国でもです」
「キリスト教が信仰されていて」
「そしてです」 
 それと共にというのだ。
「主に北欧の神々がです」
「信仰されているの」
「そうです」
「ギリシアじゃなくて」
「ギリシアの神々への信仰もありますが」
 それと共にというのだ。
「北欧の神々への信仰もです」
「あるのね」
「左様です」
「そうなのね」
「それで、です」  
 セーラはさらに話した。
「私は一年程あちらにいました」
「留学していたのね」
「イートン校に」
 この学園にというのだ。
「そうしていました」
「確かだ」
 ダンはイートン校と聞いて言った。
「名門中の名門だな」
「イートン校はですね」
「イングランドでも屈指のな」
「はい、あの国は大学も有名ですが」
「オックスフォードやケンブリッジだな」
「大学ではないですが」
 それでもというのだ。
「イートン校もです」
「有名だな」
「伝統があり」
 そしてというのだ。
「またレベルもです」
「高いか」
「エウロパ随一と言っていいです」  
 そこまでだというのだ。
「高校としては」
「そこまでか」
「ギルフォード総統もです」
 現在のエウロパの国家元首である彼もというのだ、尚連合では言うまでもなく悪の権化の様に言われている。
「イートン校出身です」
「そうなのか」
「イートン校からです」
 セーラはダンにさらに話した。
「オックスフォードやケンブリッジにもです」
「進むか」
「ヘンリー六世が開いた」
 そうしたというのだ。
「非常に素晴らしい学校です」
「ヘンクツ六世というとだ」
 テンボはいつも通り名前を間違えて話した。
「無能だったな」
「何か滅茶苦茶頭が悪かったのよね」
 ジャッキーも言った。
「あの王様」
「エウロパの奴は馬鹿か悪人しかいなくてな」
「あの王様は馬鹿だったのよね」
「連合ではそう言われていますが」  
 セーラはそれでもと話した。
「少なくともイートン校ではです」
「評判がいいのか」
「ヘンタイ六世は」
「はい」
 ジャッキーの言い間違いは気遣いをしてスルーして答えた。
「何しろ開かれた方なので」
「平和主義で温厚な方とです」
「その様に言われています」 
 これまでセーラの後ろに控えていたラメダスとベッキーが言ってきた。 
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