神々の塔

「よく来たね」
「はい、ここまで来させてもらいました」
「まずはお疲れ様と言わせてもらうよ」　
　その神霊ケツアルコアトルはアレンカールに優しい声をかけた。
「道は長かったね、けれどね」
「あと二割もないですね」
「だから頑張るんだよ、そしてその頑張りは」
「今もですね」
「見せてもらうよ」
　こう言うのだった。
「是非共ね」
「ほなですね」
「戦おう」
　神霊は優しい声のまま告げた。
「これからね」
「そういうことで」
「そしてね」
　ケツアルコアトルはさらに言った。
「君達はもう気力も体力も全快しているし」
「そやからですか」
「身体も清めているし」
　このこともあってというのだ。
「充分だよ、これまでの戦でわかってきたね」
「もう最初に」
「そうなんだね、このことは常にだよ」
「気力体力は充分な状態で」
「清めておくことはね」
「そうですね」
「そう、ではね」
　それではというのだった。
「戦おうね」
「宜しくお願いします」
　こう話してだった。
　一行はケツアルコアトル達との戦に入った、それぞれ神霊達を倒していきケツアルコアトルとの戦に入った。
　そこでだ、神霊の激しい攻撃にシェリルは唸った。
「これはまたな」
「強いね」
「穏やかな性格やけど」
　綾乃に応えて言った。
「それでもな」
「流石創世の神霊さんやわ」
「アステカのな」
「それだけあるわ」
　まさにというのだ。
「ほんまな」
「お空飛んで術使って」
「ブレスも使ってな」
「ほんまに強いね」　
　綾乃も言った。
「そう簡単にはな」
「勝てへんわ」
「そやね、そやけど」　
　それでもというのだった。
「戦い方はあるね」
「蛇の視界は左右に広い」
　リーはケツアルコアトルが蛇の姿をしていることから話した。
「それで広く対応出来る、しかしな」
「それでもやね」
「身体が長い、それで身体を守るには」
「その視界を使うんやね」
「見ることにかなりの注意を払ってな」
　そうなってというのだ。
「耳や匂いはな」
「目程力を注がへんね」
「そうなる、それでや」
「そこを衝くんやね」
「全体で攻めて」　
　十人全員でというのだ。