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おぢばにおかえり

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第八十一話 大教会でも一緒その二十八

「一度一緒にね」
「そうですか、じゃあ今度」
「機会があったらね」
「機会は作るものだよ」
 ここで次郎さんが言われました。
「その人がよかったら回廊でどうかな」
「回廊ひのきしんですか」
「阿波野君毎日みたいにしてるしね」
「今日もおぢばに帰ったらやらせてもらいます」
 新一君は笑ってでした、次郎さんに答えました。
「時間ありますし」
「夕方にだね」
「やらせてもらって」
 そうしてというのです。
「それから家に帰ります」
「そうするのね」
「はい、じゃあ今度ですね」

「ええ、長池先輩とね」
 新一君にちゃんと言いました。
「ひのきしんしてね」
「そうさせてもらいます」
「ええ、いいわね」
 私はさらに言いました。
「くれぐれもよ」
「あの人に悪いことはですね」
「言わないでね」
「それは絶対ですね」
「どうしても先輩は嫌いよね」
「上に超が付く位に」
「そうよね」 
 その嫌い方はよくわかります。
「それでもね」
「好き嫌い抜きにしてね」
「ひのきしんですね」
「欲を忘れてっていうでしょ」
 おみちの歌の一節です、欲を忘れてひのきしんと歌います。
「それはね」
「好き嫌いもですか」
「忘れてね」 
 そうしてです。
「一緒にいさんでいってね」
「先輩が言われるなら」 
 新一君は素直に応えてくれました。 
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